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経済ジャーナリスト 堀 浩司 の “経済コメント”

「安心を買う」を大前提に金利を選ぶ

「変動金利」の落とし穴
(1) 固定金利型 借り入れ時に、全返済期間の金利が決定(固定)される
(2) 変動金利型 返済期間中は、金融情勢の変化に応じて、定期的に金利が変動する
(3)
期間限定
固定金利型
返済期間中の当初の一定期間を固定金利とし、以降は金融情勢にあわせて変動させる
 結論から言うと、住宅ローンは「安心を買う」に尽きます。言い換えると、ローン返済が滞って、マイホームを手放さねばならないようなことがないように、余裕を持った安全策をとるべし、ということです。そのためにキーとなるのが、「どのタイプの金利を選ぶか」です。現在、民間金融機関の個人向け住宅ローンは、実に多くの商品が出回っていますが、金利タイプはおおむね三つに分けられます(右参照)。
 ここでまず注目してほしいのは、(1)期間限定固定金利型です。3年なり5年なり、当初の一定期間は固定金利とするもので、低いものでは1%を切る商品も出ています。ただし、固定金利期間が終われば当然、金利の見直しが行われ、金融情勢の影響を受けます。現在のような低金利時代がこの先も続くとすれば、変動幅もあまり大きくないでしょうから、有利かもしれません。しかし、住宅ローン返済は20〜30年スパンで考えねばなりません。しかも、金利が上昇傾向にある中、先般、日銀が量的緩和政策の解除を発表したことで、金利上昇の環境は、さらに整ったと見るべき状況です。
 今後の動きに注視する必要はありますが、期間限定固定金利や変動金利の選択には、やはり相応のリスクを覚悟する必要があるのではないでしょうか。実際、住宅ローンの相談では、固定期間終了時の金利の上昇が心配で、金利が予想以上に上昇したら住宅ローンが払えないという人が非常に多くなっています。
 当初、金利の低さは確かに魅力的です。また、家を購入するのは大変な仕事ですし、忙しさも手伝って、「ついつい」安易に期間限定固定金利型のローンを組んでしまう人も多いようですが、ここは考えどころです。

今こそ有利「固定金利」
 では、どのタイプが有利なのか。答えは(1)固定金利型。全返済期間を通して当初に決定した金利が適用され、金融情勢の影響を受けない固定金利型こそ、低金利時代の今は有利なのです。また、卜ータルの返済額がいくらで、月々がいくらというシミュレーションできるので、より「安全」な返済計画が可能という利点もあります。ただ、この低金利の「ありがたみ」は、おおむね35歳以上のバブル時代を知っている人には、言わずもがななのですが、現在の住宅購入層の主カであるより若い世代の方々は、受け取り方が違います。
 バブル体験者から見れば低金利でも、それが普通の状態となっている世代では、経来的に金利が上昇する可能性があるということに、現実感がもてない人が多く、意識改革も必要なようです。

借り手は選別される立場
 また、かつては、当初の返済額が多くても、給料は上がっていくし……という「右肩上がり」を前提にローンを組めた時代がありましたが、今はそういう前提は崩れてしまっています。一般的に、無理のない返済計画が立てられるのは年収の5倍くらいのローンが目安といわれていますが、現在の生活レベルを無理なく維持できる「安心」を考えることこそ、「大前提」の時代であるといえるでしょう。
 それにしても、これだけ多くの住宅ローン商品が出ている状況にあっては、選択肢が多すぎて逆に判断つきかねるという人も多いようです。まずは、固定金利型ローンをどれか一つ選んでシミュレーションしてみましょう。民間金融機関の住宅ローンを住宅金融公庫が買い取る形をとる「フラット35」などがお勧めです。それをべースに、様々なローン商品を比較検討してみてはいかがでしょうか。住宅ローンは、現実的には、借り手の方が選別される立場にあります。だからといって、金融機関の勧めるがまま、というのは感心できません。繰り返しになりますが、まず第一に「安心」を基本に、考えてみてください。

(「アサヒファミリー」2006年03月24日掲載記事より)

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