堀浩司の関西深堀りラジオ!経済ジャーナリスト・ファイナンシャルプランナー 堀浩司 おすすめ 癒しのマレーシア
PODCAST ラジオ配信中:RCC中国放送「ミライレポート」必ずわかる 法人税のしくみ

経済ジャーナリスト 堀 浩司 の “経済コメント”

金持ちは、海外移住!?

 先日、ハリーポッターシリーズの日本語版の翻訳者が2004年までの3年間に、およそ36億円の申告漏れを東京国税局から指摘されたというニュースがありました。
 この女性の方はスイスに住民票を移してそちらで納税をしましたと主張しているんですが、日本の税務当局は生活の本拠は日本にあるので、日本での申告が必要だと判断したということなんですね。で、このニュースを聞きまして、そのように儲かっているんだなあという驚きとともに、海外に住所を移すと税金が安くなるの?と。
 もちろん、この翻訳者の方は節税対策のために住民票を移したのではなくて、純粋にスイスに移住しただけかも知れないんですが、ただ実際に納める税金を減らすという目的のために海外に住所を移すお金持ちの方は増えているそうです。
 所得格差、資産格差で、貯める人はかなり貯めていらっしゃる。そういう人に対するビジネス、アドバイザーが増えてきていると思います。富裕層だけを相手に商売ができる、その方々だけをターゲットにしていると、結構フィーも良くて、そういう人の数が日本でも、多くなってきているところだと思います。

 格差社会の中でお金持ちの方が増えていて、そういった人たちだけを対象にして、節税のコンサルタントのような仕事も増えてきている。我々の知らないところでそういうビジネスがあるんだなあと思うんですが。ちなみに、最高税率と呼ばれる高額所得者への税率は、日本では住民税を含めると50%ということなんですが、スイスではこれが40%弱ということですから、10%ほど安くなるわけですね。高額所得者ですから1億、2億稼いでいれば、2千万変わってくるわけですから、これはもう大きな違いだなあと思いますね。で、こうした税率の違いに目をつけたお金持ちが海外に移住することで、税金を少しでも安くしようとしているわけですが、これが果たして移住なのか、それとも単に税逃れのための対策なのかで、税務当局ともめるケースも増えてきているということなんですね。このもめる背景には、日本の税務当局のこんな考え方もあるようです。

 外国の場合は365日の半分、183日ルールというのがありまして、日本は何日以上滞在とかではなくてあくまでも条文は日本に住所または一年以上引き続いて居所を有するものが居住者になるというふうにですね。で、住所というのは生活の本拠であるというふうに、数字で具体的な決め方をしていないんですね。
 外国では、しっかり何日以上海外で生活すれば、そちらで申告すればいいですよというルールなんですが、日本では、はっきりと何日以上海外にいたら移住したと認める、というふうには決めていないと。逆にこういうルールを作ってしまうと、その基準さえ満たせば日本で税金を納めなくてもいいですよ、ということになってしまうので、敢えて数字などの基準は示さずに、やや曖昧な形で生活の本拠がどちらにあるのか、ということを判断材料にしているということなんですね。いずれにしても、私たちのような庶民にはあまり関係のない話ではあるんですが。
 でも、お金が入ってけえへんようになるわけでしょ。金持ちの人が外国に行ってしもうて税金払うたら。日本に落ちてこないわけでしょ?

 高額所得者の納税額というのは結構な額ですから、これが入ってくるか来ないかというのは、国としては大きい違いです。我々としては、日本で稼いだのなら、せめて税金ぐらいは日本で納めて欲しいなぁと思うのが、一般的な感情だと思います。
(MBS「はやみみラジオ!」2006年 8月10日ON AIR)

main

経済ジャーナリスト・ファイナンシャルプランナー・経済講演/堀 浩司

経済・ファイナンシャルプランニングの取材・講演・出演を承ります
経済ジャーナリスト 堀 浩司 の “経済コメント”

経済ジャーナリスト堀浩司HOME
プロフィール経済コメントコラム芸能マネーメディア情報取材・講演依頼セミナーのお知らせ癒しのマレーシア

経済ジャーナリスト・ファイナンシャルプランナー 堀 浩司 オフィシャルサイト