経済ジャーナリスト 堀 浩司 の “経済コメント”
痛みは高齢者にシワ寄せ!?
年間277万円の年金収入がある大阪府内に妻と2人暮らしをする76歳の男性。妻の年間71万円の国民年金には税金はかからないものの、公的年金控除の縮小、老年者控除の廃止で、税金、保険料が大幅にアップ。先に影響が出る所得税の場合、一昨年、所得税はかからなかったのに昨年は4万2千円に。住民税の場合は2005年の4千円に対して、2006年は3万1100円。さらに国民健康保険料は、21万円から24万5千円にアップ。介護保険料も5万円から7万円にあがる見込み。合わせてなんと12万4千円の負担増。(朝日新聞6月18日より)
「もう、税金、保険のことを難しいから、ややこしいからと、知らなかったでは済まされない状況になっています。
三位一体改革で、税源が地方に移譲されるのに伴い、住民税の税率が一本化されます。一本化により、低い税率が引き上げられ、お年寄りには、さらにきつくなるかもしれません。
生活に直接影響のある法律を変えるには、もっと分かり易い説明を国は国民にするべきです。今の国会では、まったくそれがなされていません!」
(毎日放送テレビ「ちちんぷいぷい」2006年8月29日ON AIR)