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経済ジャーナリスト 堀 浩司 の “経済コメント”

日産・ルノー、GMとの交渉打ち切り

日産・ルノーとGMとの提携交渉の経緯
「苦境にあえぐGMの再建支援」 GM株主から打診
    著名投資家カーク・カーコリアン氏の投資会社トラシンダ(GM株約10%保有)
GM カーク・カーコリアン氏(投資会社トラシンダ)にせき立てられて7.07提携交渉開始
ルノー  新たな足場を北米市場に築きたい
日産 ◎ 昨秋までの販売奨励金を投入しての100万台増販計画の反動で販売急減
  国内販売台数は昨年10月から先月9月まで12ヶ月連続で前年割れ
◎ 日産は90年代後半から経営不振で開発投資が十分できず、
  また有能な技術者が社外に流出し、
  ハイブリッドなど次世代の環境技術面でも、トヨタ、ホンダにくらべ立ち遅れ
  膨大な基礎研究の蓄積があるGMとの提携で開発の後れを取り戻す狙い
  販売や技術開発で差が開いたトヨタを追い抜くための
   見逃すべきではないチャンス「ゴーン・マジック」を再現
◎北米GM余剰工場使用による将来投資の削減

09.27  パリ・トップ会談
基幹部品開発、先進技術開発で提携効果確認
GM コスト削減効果の大きい部品共同調達で難色
GM 提携の選択肢が狭められる数十億ドルの金銭補償GM要求
10.04 

リチャード・ワゴナーGM会長が電話で、 カルロス・ゴーン日産自動車社長(ルノー社長兼務)に電話で提携協議打ち切りを通告
「3社提携は関係が複雑になる」、「GM株主の利益にならない」
日産側が主張した相乗効果は年間100億ドル、しかしGMの試算は30億ドル以下でしかも、GMの生産・調達網を活用できる日産・ルノー側のメリットが多い
自力再建を目指したGM経営陣が、業績や株価の回復を背景に、
提携を促す大株主、トラシンダ社の圧力を押し切った

投資会社トラシンダ(GM株約10%保有)から
GMに派遣されていた社外取締役ジェローム・ヨーク氏が取締役を辞任
トラシンダによるGM株買い増しも取りやめ

世界の自動車メーカーの実情
GM
2005.12期 売上高約21兆9568億円(約1兆1700億円の赤字)、従業員33万5000人
販売不振深刻 月間新車販売台数 昨年以降前年同月比連続2ケタ減
従業員3万5000人削減など大規模リストラの結果業績が回復しつつある
金融子会社も年内に売却予定

フォード
販売低迷と業績悪化でジリ貧状態が続く見通し
今期、複数の工場閉鎖
事実上の子会社とも言えるマツダにフォードの経営再建が委ねられることもありうる

9月18日 GMとフォードが今夏、合併、提携を協議していたことが明らかになった

日本国内年間総販売台数
景気が回復といわれるが自動車は売れていない
1990年 777万台   2005年585万台

日産自動車
売上高国内3位 1999年ルノーと資本提携
2006.03期売上高9兆4282億円、従業員16万2000 人
1933年(昭和8年)12月設立
1966年(昭和41年)プリンス自動車と合併
1999年(平成11年)ルノーと提携

カルロス・ゴーン(1954年生まれ)
コストカッターの異名
ミシュラン ルノー上席副社長 日産 2005年5月ルノー社長就任
日産リバイバルプラン 部品コストの削減
V字回復
コストダウンだけでは一時的な回復しか望めない
コストダウンそのものにも限界がある
業績回復には、売れる商品が必要
カーメーカーの収益は当たり前のこととはいえ、クルマが売れるかどうかにかかっている

トヨタ自動車
拡張路線の弊害が顕在化
世界中で生産台数を拡大(2003年以降は年間60~70万台もの増産)しているトヨタは、
人材や能力、部品メーカーの供給体制の面で生産台数の伸びに追い付いていない
リコール台数の急増
国内 2004,2005年 190万台前後
          (ホンダ、日産 40,50万台から30万台以下に)
   リコールシェア急上昇
   トヨタ 1.4%(2001.販売シェア42.1%)  34.0%(2005.販売シェア44.0%)
   日産  11.9%(2001.販売シェア17.9%)   3.5%(2005.販売シェア18.4%)
   ホンダ 21.9%(2001.販売シェア14.9%)   3.6%(2005.販売シェア11.8%)
米国 全社営業利益1.9兆円弱の約7割を稼ぎ、毎月、販売台数を更新中の主戦場米国
   2003年20万台、2004年120万台、2005年220万台

今、GM、フォード、経営不振にあえいでいるが、2、3年前は過去最高益をあげていた
日本の自動車メーカー、前期決算は好調ながら、かげりも見られる
自動車産業は、大きなマーケットだけに好不調が激しく入れ替わる

自動車業界の世界的再編成
(1) 環境技術の開発競争に乗り遅れれば、完全に主導権を失い、
将来市場が確立したときに参入が難しくなってしまう
  例 フィルムカメラ  デジタルカメラ
トヨタやホンダ、GMなどが実用化にメドを立てた燃料電池車
「環境技術など個別分野の提携が主流になる」(渡辺捷昭ハヤアキ・トヨタ自動車社長)
「今のトヨタに資本提携は不要だが、
環境、安全、情報通信で提携の話が出てくる可能性はゼロではない」
(渡辺捷昭ハヤアキ・トヨタ自動車社長)
「プロジェクトごとに提携を進めることが有益」(GMリチャード・ワゴナー会長)

(2) 先進国の自動車メーカーから技術を吸収した中国の自動車メーカーが、
安い労働力コストをベースに市場を席巻する可能性がある
2006年自動車販売台数
米国1748万台 中国675万台 日本584万台
3万元約44万円という値段に代表される民族系メーカーの安価な車の出現で、
中国は日本を抜き、米国に次ぐ世界第2位に踊り出る見込み
中国の自動車輸出入台数(中国自動車工業協会)
2005年 輸出17万2600台  輸入16万1900台 初めて輸出が上回った
現在はアジアなどの発展途上国向け輸出が多い
中国の自動車生産台数
2005年570万台(前年比12%増) 世界3位のドイツにあと5万台(日本1079万台)
今年中国がドイツを抜くのは確実視されている

自動車業界を生き残っていくには、
企業間の提携をいかに推し進めていくかが大きなポイントとなる
これからも、世界的な規模での自動車業界の再編は続く

(RCC中国放送(広島)「寺内優のおはようラジオ」2006年10月10日ON AIR)

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