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PODCAST ラジオ配信中:RCC中国放送「ミライレポート」必ずわかる 法人税のしくみ

経済ジャーナリスト 堀 浩司 の “経済コメント”

政府税制調査会に、今、物申す!

[水野アナ] 「出来るだけ調査します」です。今日は、私たちの生活にも大変関係します「税金」を取り上げようと思うんですが、「税金そのもの」のお話しではなく、「税金の制度って、どうやって改正されていくのか?」と言うことに焦点を当ててみたいと思います。税金の話となればこの人、経済ジャーナリスト、阪南大学講師で税理士の堀浩司さんです。おはようございます!
[堀]  −挨拶―
[水野アナ] この番組でも、「政府税制調査会の会長が代わりましたで〜」とか「新会長は企業減税には熱心のようやけど、我々庶民の方は見てくれてるんやろか?」と言うことをお伝えしてきたんですが、私の長い長いキャリアから思い起こしますと、かつては政府税調の話題なんかあまり触れずに、自民税調の動向をお伝えしてきた記憶があるんですが・・・
[堀]  確かにかつては、税制改正の際には自民税調が中心でした。しかし、小泉政権以降は党主導の政治から脱却し、首相自身の考えを反映させたいんやと、首相の諮問機関である政府税調を表舞台に登場させたんですね。先日、自民党税制調査会の与謝野馨会長が辞任しましたけれど、表向きには体調不良のためとされていますがかつてみたいな権力を掌握できるわけではなく、裸の王様状態を嫌気して辞めたと言うのが、本音のようですね!
[かい枝] 一方で、政府税調の方も、会長が代わったわけでしょ?その訳は?
[堀]  政府税調は、総理の考えを反映させるがためと申し上げましたが、実は、財務省の力が強かったんですね。しかし、安倍さんは、財務省が考えていた石弘光前会長の続投を拒否し、より官主導に変えようという思惑で、今回、大阪大学の本間正明教授を会長に迎えたと言うわけなんですよね!
[水野アナ] その本間さんって、どんな人なんですか?
[堀]  もともと政府税制調査会って、政治とは一線を画して有識者の立場から「あるべき税制」を提言するのが役割ですから、政治家ではなく、学者を入れて中立の立場を維持することが必要なんですが、この本間さんが中立かと言うと、さて??と言うのも、この本間さん竹中平蔵氏、大田弘子氏を大阪大学に招くなど、両氏とは親密な関係。首相が議長の経済財政諮問会議の創設からこの9月まで、5年半民間議員として、当時の安倍官房長官とともに政策決定に携わってきた大阪大学教授ながら時の政権といつも近いところにいる学者といわれるんです。
[水野アナ] あ〜あ〜、そう言う人なんや?安倍総理寄りと見たほうがいいんですね?
[堀]  では、その安倍さんは、どんな税制を望むかと言うと、財政再建のため「消費税増税を含む税制抜本改革」を主張していた石前会長を実質更迭したわけですから、選挙にマイナスに働く消費税増税の議論は来年夏の参院選以降に先送りする意向であることは間違いなく、税制においても成長重視路線を望むと言うことで、早速出てきたのが企業の税金の負担を軽くしましょうと言うものでした。
(水野アナ・かい枝)いや〜そこですねん!?これ、庶民感覚からしておかしくない!?どう考えても他にやらなければならなあかんことあるんちがいますか?
[堀]  本間さんは税調会長内定直後に、「世界の法人税改革の流れでいうと日本は遅れている」と企業の税負担軽減の意向を示したんですが、だれにとって、なにが、どう遅れているのかの具体的な説明がないんですね。そもそも税制調査会という会は機関のまとめ役で、自分の個人的な意見は差し控える立場なのに、ご自身が日本の税制を決めるような高慢な発言が多いんですね!さらに同様に大田弘子・経済財政担当大臣も「国税と地方税を合わせた法人税の実効税率は欧州やアジアに比べ高い水準で税全体の議論の中で考えていく必要がある」 と述べておられるんですが、日本が手本とすべき法人課税の国は、どこなのか?非常に抽象的で、何を言っているのかわからない。今、日本の法人税の実効税率って39.54%で、確かにヨーロッパの国々と比べると少しだけ高いかもしれませんが、アメリカはロサンゼルス40.75%、ニューヨーク45.95%で、日本より高いのです。これは、数字のゴマカシで、意見誘導型発言と言わざるをえません。
[水野アナ] そもそも、法人減税は景気アップに役立つの?
[堀]  頑張れる人に頑張ってもらって少しでも底上げを図り、経済が上向けば所得の低い層にもその効果がおよぶと言うのが、シナリオのようで、そのお手本はアメリカなんですが、アメリカでは一部の成功者が全体を引っ張ることによって全体がかさ上げされ、人々も満足していると言うことも、確かにかつては説得力があったかもしれませんがこの中間選挙では、「そやなかった」と民主党の勝利に繋がったんですよね。それを日本に持ってきて、ええのか????
[かい枝] では、庶民のニーズにあった税制改革とは?
[堀]  今年は、高齢者を中心に老年者控除の廃止による所得税、住民税、国民健康保険料の大幅な負担増がありました。大阪市にお住まいの年金収入280万円のご夫婦の場合で試算しますと、昨年に比べて負担が増えた金額はなんと214,061円。ここには手を差し伸べないでなぜ企業の減税をするのか?まず、他にすることがある!例えば少子化対策として子供を安心して産み、育てるための税制支援策だ!一部、所得税の最高税率の引き上げもほのめかしているようだが、これは私たちから企業減税への目をそらさせるための煙幕にすぎません。こんなことに誤魔化されることなく、政府税調の動向を注目したい!
[水野アナ] まとめ

(MBS「はやみみラジオ!」2006年11月16日ON AIR)

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