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経済ジャーナリスト 堀 浩司 の “経済コメント”

相次ぐ大手企業の好決算と実感なき景気回復

大手銀行や上場企業の中間決算最高益
22日発表・政府月例経済報告 現在の景気拡大が、11月で
40年前の「いざなぎ景気」(1965.11〜1970.07)の57ヶ月を超えたとの認識を示した。
上場企業の2006年9月中間決算
日経新聞11.17日集計
経常利益4期連続過去最高更新 前期比5.2%増益
好業績は、景気回復による国内需要の拡大と、
  米国、中国向けの輸出が堅調だったことに加え、
  企業の想定よりも為替相場が円安に動き収益を押し上げたのが原因
下期(2006.10〜2007.03)は、
  自動車や電気機器など主力業種が米景気の減速や
  為替の円安傾向が薄れ不透明な展開を予測
大手銀行2006年9月中間決算
6大金融・銀行グループ
全グループ合計 当期利益、過去最高の1兆7352億円
(過去最高だった05年09月中間決算を約60億円上回る)
  融資先の業績回復で、
  不良債権処理のための引当金が不要になって利益に計上された効果が大きい
  本業のもうけを示す業務純益は、りそなホールディングスを除いて前年を下回った

実感なき景気回復
企業の意識調査8割「実感なし」(帝国データバンク)
10.23〜31  全国約2万社   回答率48.8%
「実感がある」  3.7%
「実感がない」 77.4%     中小企業78.7%  大企業73.2%

国民の景気回復の実感
日本銀行「生活意識に関するアンケート調査」2006.10
1年前に比べて景気が「良くなっていると思う」   12%(前回6月15%)
「悪くなっていると思う」   22%(前回6月23%)
生活にゆとりがなくなってきたてとする人   44%(前回6月42%)

どうして、我々国民に実感がないのか
企業が利益を上げても、給料が上がらない
◎ 雇用者所得
  いざなぎ景気(65.11〜70.07)  57か月  所得の伸び率 2.1倍  15兆円 32兆円
  バブル景気 (86.12〜91.02)  51か月  所得の伸び率 1.4倍  179兆円 246兆円
  今回の回復 (02.02〜 )  58か月  所得の伸び率 △2%  263兆円 259兆円
◎ 期間中の賃金上昇率 いざなぎ景気 ↑2.1倍  今回の景気拡大 ↓△1.6%
◎ 厚生労働省の毎月勤労統計調査 従業員5人以上の会社の月給
  2002.02月 278,490円  2006.08月 271,155円 △7,335円
◎ トヨタ自動車の場合
  今年3月期まで4年連続過去最高益を更新し、
  来年3月期には本業の儲けである営業利益が
  日本企業で初めて2兆円に達するトヨタ自動車
            それでも2005年まで4連続ベースアップゼロ
当然個人消費にかげりが
2006.10月全国スーパー売上高 前年同月比△3.1%減 10ヵ月連続前年割れ
                    (日本チェーンストアー協会11.22)
2006.07〜09期国内総生産(GDP)速報/内閣府11.21
           前期比△0.7%減

我々が我慢した分、辛抱した分が会社の利益となっている
小泉前首相「痛みに耐えないと明るい展望は開かない」
                    (2001.6.21経済財政諮問会議「経済財政運営の基本方針」)
            痛みは我々庶民だけに押しつけたの!?

こんなに企業と国民にズレがあるのに、
     今、政府、経済界が考えているとんでもないこと 「法人税減税」

◎ 本間正明氏税調会長内定直後
「世界の法人税改革の流れでいうと日本は遅れている」と企業の税負担軽減の意向
   だれにとって、なにが、どう遅れているのかの具体的な説明がない
◎ 大田弘子・経済財政担当大臣
「国税と地方税を合わせた法人税の実効税率は欧州やアジアに比べ高い水準で税全体の議論の中で考えていく必要がある」
  日本が手本とすべき法人課税の国は、どこなのか?
   非常に抽象的で、何を言っているのかわからない。
  タウンミーティング以上の作為的発言、しかも具体的な説明がない
◎ 日本経団連の御手洗冨士夫会長
  「欧州など各国の状況をみても30%をめどにして考えるべきだ」と
           法人税の実効税率(現行39.54%)を10%引き下げるべきと発言
◎ 11.19本間正明税調会長「中長期的な目安として35%ぐらいまでもっていく必要がある」

官邸と歩調を合わせる意向の本間氏の会長就任で、官邸及び財界主導の税制改正が進む

◎ 安倍政権の主題である成長重視路線を税制面で後押しする体制の構築
  税制面で経済成長を後押しすることが重要との認識
  「日本の国際競争力を強化する税制」を重要テーマの一つに掲げている
   企業減税を先行させて経済を活性化させたい狙い
  (1)レーガン大統領が使った「トリクルダウン・エフェクト」
      経済が上向けば所得の低い層にもその効果がおよぶ?????
  (2)頑張れる人に頑張ってもらって少しでも底上げを狙うしか道はない。
    米国では、一部の成功者が全体を引っ張ることによって全体がかさ上げされ、
    人々は満足している(2000.07 竹中平蔵氏)?????

「欧」とは言わないのは
   法人への課税率
   日本(標準)39.54% 、日本(東京)40.69%
   独(デュッセルドルフ)39.90%、仏(パリ)33.33%、英(ロンドン)30.00%
   中国(上海)33.00%、韓国(ソウル)27.50%
   そして発言で説明のないアメリカは、米(ロサンゼルス)40.75%、米(ニューヨーク)45.95%
   いつものお手本のアメリカの税率を例に出さない
日本経団連は、銀行協会に対して政治献金を再開してほしいと要請
   〜税金は払わないのに政治献金は払う
御手洗会長のキャノンは、
   政治献金の外資規制(外資50%超の会社の政治献金禁止)で献金できず
   外資規制緩和案継続審議
個人へは定率減税廃止、老年者控除廃止で増税
   年収280万円の年金生活の高齢者夫婦で、
   所得税、住民税、国民健康保険料の増税で昨年に比べ20万円も年間負担が増えた例も
日本を引っ張る企業ならば、国民に範を示して税金を収めるのがリーダー

やはり、我々のために税制改正は動いていない!!

(RCC中国放送(広島)「寺内優のおはようラジオ」2006年11月24日ON AIR)

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