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経済ジャーナリスト 堀 浩司 の “経済コメント”

2007年予算と税金、これからどうなる?

まず政府予算原案について説明してください。これといった特色ありませんか。

 24日に閣議決定された2007年度政府予算原案、尾身幸次財務大臣もテレビ番組でポロッと「目玉がないのが目玉だ」と発言したように特色のない予算案になっています。

 格差の固定を防ぐ仕組みとして安倍首相の肝いりだった「再チャレンジ支援」関連の予算額は1600億円程度。フリーターなどを3ヵ月の試用を経て正社員にした企業への助成(1社30万円)は18億円、ニートら若者の相談事業26億円など、殆どが小粒な事業。
 歳入では、税による収入が過去最大幅7.6兆円の税収増で6年ぶりに50兆円を超え53.4兆円、国債新規発行額もそのおかげで減額幅過去最大の4.5兆円減の25.4兆円となりました。一方の歳出は、朝日新聞が「乏しい格差是正策」、毎日新聞が「家計冷遇」との見出しです。

 まず家計では、定率減税の廃止と厚生年金保険料の引き上げがあります。年収700万円の平均的なサラリーマン家庭で定率減税廃止40,800円、保険料引き上げ10,600円、合わせて51,400円負担が増えます。
 これに対して企業には、小泉政権の昨年度大幅に削られていた中小企業対策費を0.6%、科学技術振興費も1.1%アップさせている。安倍政権が掲げる企業の成長重視路線としては企業の税の負担を軽くする減価償却制度の見直しで平年ベース1兆円の企業減税が実施されます。

ハハア、財界に甘いんですな

 実は、今年度の予算案、税制改革案では世論を影響して差し控えた法人税の減税案がありました。かの前政府税制調査会本間正明会長は就任早々「日本の法人税は遅れている。法人税率を引き下げる必要がある」と、続いて大田弘子経済財政担当大臣、日本経団連御手洗会長が同じ発言を繰り返しました。

◎ 法人への課税率
  日本(標準)39.54% 、日本(東京)40.69%
  独(デュッセルドルフ)39.90%、仏(パリ)33.33%、英(ロンドン)30.00%
  中国(上海)33.00%、韓国(ソウル)27.50%
  そして発言で説明のないアメリカは、米(ロサンゼルス)40.75%、米(ニューヨーク)45.95%
  いつものお手本のアメリカの税率を例に出しません。

じゃあ国民にはどうですか?
我々の税金は高くなりますか、安くなりますか?
法人税が下がったら、社員の給料上がるんですか?


 2008年の通常国会への法案提出に向け、政府・与党は消費税の増税論議を予定しています。
 消費税増税と同時に、所得税・住民税の改革も実施される見通しで、サラリーマンの給与所得控除の縮小などが課題となるはずです。
 第一生命経済研究所の試算によりますと消費税率の引き上げ幅を3%に抑えても段階的に引き上げられる公的年金保険料と合わせた負担は、年収500万円の4人家族世帯で2011年度に現在よりも25万円増えるとしています。

 上場企業の2006年9月中間決算  経常利益4期連続過去最高更新 前期比5.2%増益
 厚生労働省の毎月勤労統計調査 従業員5人以上の会社の月給
  2002.02月 278,490円  2006.08月 271,155円 △7,335円
 ◎ トヨタ自動車の場合
  今年3月期まで4年連続過去最高益を更新し、
  来年3月期には本業の儲けである営業利益が日本企業で初めて2兆円に達するトヨタ自動車
   それでも2005年まで4連続ベースアップゼロ

前回の話で、年収280万円の年金生活者のご夫婦で今年2006年は税金、
国民健康保険料の負担が20万円ということでしたが、
年寄りにはつらい税金は今後どうなりますか?
お年寄りの医療費の負担は、どうなりますか?


 小泉政権の6年間で高齢者世帯の負担がどのぐらい増えたか 10.08朝日新聞
 公的年金控除縮小、老年者控除廃止の税制改革と介護・医療保険改革の「二重の負担増」
  1) 夫婦とも国民年金 年収158万円世帯
   通常生活             (2001) 9万円  (2007) 8万円
   夫・特別養護老人ホーム、療養病床 (2001) 56万円  (2007) 52万円
   介護・医療保険改革で低所得者の負担軽減措置がとられたため唯一負担減
  2) 厚生年金と国民年金 年収279万円世帯
   通常生活             (2001) 12万円  (2007) 16万円
   夫・特別養護老人ホーム、療養病床 (2001) 59万円  (2007) 81万円
   特養や療養病床に入っている場合は居住費や食費が自己負担となり一挙に負担増

そして、消費税はどうなりますか?

 来年夏の参議院選挙後の来年秋から増税論議をはじめ2008年の通常国会に法案を提出し、2009年をめどに増税を実施するシナリオです。

やっぱり、どう考えても企業に甘く、個人につらい予算原案ですな。
さらに、サラリーマンに多いに関係あるという、横文字でようわからんのですが、
ホワイトカラー・エグゼンプションが導入されるとかされないとか、
いったいなんなのですか?


 労働政策審議会(厚生労働省)が、
 新たな雇用ルールの制度として労働基準法改正案を次期通常国会に提出を予定しており、
 労働基準法に基づく時間規制(1日8時間・週40時間)を除外し、成果を基に賃金を支払う制度が
 「日本版ホワイトカラー・エグゼンプション」です。

 日本経団連は、
 労働時間の長短は、業務の成果と比例しない。
 集中して働き、時間に余裕のある時は、休暇をとったり労働時間を短く出来ると言っていますが、
 労働組合は、
 残業代削減を狙った「過労死促進法」とよんでいます。

よう聞いたら、会社勤めの人にとってたいへんなことやないですか。
民主党はなんで怒らへんのかなぁ。

(毎日放送ラジオ「鋭ちゃんのあさいちラジオ」2006年12月30日ON AIR)

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