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PODCAST ラジオ配信中:RCC中国放送「ミライレポート」必ずわかる 法人税のしくみ

経済ジャーナリスト 堀 浩司 の “経済コメント”

本当にやってくる大増税

アバン(1分17秒)島田読み
[N]サラリーマンの皆さん、ちょっと今月の給与明細をチェックしてみてください。
いつもよりちょっとだけ多くありませんでしたか?
実は今月分から所得税が安くなっているんです。
年収700万円で4人家族の平均的サラリーマンの例で、支給額が月5,340円ほど増えているんです。
なんだかんだ言っても安倍総理、我々サラリーマンのこと、考えてくれてるじゃない・・
あなたは甘〜い!(スピードワゴン風)
実は6月になれば、給料から天引きされる住民税が、9,350円ほど増えるんです!
これは政府の三位一体改革の一環として、税収を国から地方に移す、いわゆる「税源移譲」というもので、所得税が減っても住民税で増えるんです。
それも政府は増えて減るだけでいままでと変わらないとしていますが、6月に負担増となる金額のほうが多い、つまり負担は増えるんです。
そのカラクリはあとで説明するとして、とにかく恐ろしい大増税時代がいよいよやってきたのです。
今朝はまやかしだらけの大増税の中身をしっかりチェックし、増税の実態を見極めたいと思います。
スタジオ(1)VFタイトル(2分)
[宮根] さあ、いよいよ笑てられへんようになってきました。「大増税時代の幕開け」ということで、今朝はその中身についてよく理解し、どの程度負担が増えるのか?何が問題なのか?そして本当に必要な増税なのか?じっくり考えたいと思います。
スタジオにはおなじみ阪南大学講師で経済ジャーナリスト、堀浩司先生に来ていただいています。
先生よろしくお願いします。
[堀] おはようございます。お願いします。
[宮根] 先生最近この「大増税」という言葉を良く聞くんですが、実際例えば消費税が10%になる、といえばはっきりするんですが、VTRにあったように、どうもまやかされているんじゃないかと?
[堀] そうなんですね。とにかくいろんな制度が変わる中で、庶民の負担増が見えないようにしている部分は多いと思います。
先ほどVTRにあった例もそうだと思うんですが、ちょっと振り返ってみましょう。
VF(1)「税源移譲」の裏側
[堀] まず年収700万円で妻と高校生、中学生の子供を持つごく平均的なサラリーマンの場合の試算です。今月1月分のお給料で所 得税が、5,340円減額になっています。
これで喜んでいると、6月に今度は住民税が増えるんです。これは税源移譲つまり国の税収を減らして地方の税収を上げようということで進められていますが、いくら増えるかというと9,350円。所得税は年初から、住民税は6月からと期間や年末調整という計算方法の違いはあるのですが、この増える金額の中には、実は住民税の定率減税の廃止によるものも含まれているのです。
要するに「税源移譲」という複雑な政策実施のもとで、こっそり負担を増やされているわけなんです。
[宮根] えらいせこいというか、手がこんでいるというか、そもそも税制そのものが日本はめちゃめちゃわかりにくいですもんね。
[堀] そうですね。そして庶民の負担が増える、という点では直接的な税金以外にも、社会保険料や健康保険、さらには金利アップによる住宅ローンなどの負担増を含めると、まさに「大増税時代」といっていいと思います。
[宮根] さて、この夏に参議院選挙を控えていますが、選挙後に控えている恐ろしい増税のシナリオの一片をVTRにまとめてあります。ご覧ください。
VTR本編(4分00秒)実は!
[N] 実は!2007年度政府予算の税収は53.4兆円。
前年に比べておよそ7.6兆円の税収増で、過去最高なんです!
予想外な税収アップで、政府としては慌てて税制改正を行う必要がなくなったわけです。
そこで!
<尾身財務大臣ON>
「今年の予算編成は目玉がないのが目玉」といわれるほど特色のない予算編成になったわけですが、この人は・・
<安倍総理ON>
「財政健全化の意思を内外に示すメッセージ性の強い予算編成になった。着実に目標に向かって進んでいる」と呑気にご満悦。
しかし、もちろん税制改正が小ぶりになったのは参議院選挙を控えてのこと。
選挙後に待ち構えている恐怖のシナリオとは?
サブタイトル(1)消費税増税
[N] そもそも消費税というのは、来るべき高齢化社会に向けて年金、福祉、医療などの充実のために導入された税金です。
ところがフタを開けてみると、福祉や高齢者負担は悪くなるばかり。得をしたのは結局財界や資産家たちだけというのが実態です。
本来政府は消費税2桁、つまり10%を狙っているという見方もあり、参議院選挙後増税路線が加速することは充分考えられます。
消費税は1%アップするだけで2兆5千億円の税収アップとなる大きな税源です。
10%になるとすれば12兆5千億円。これは1万円札を積み上げればなんと125キロ、成層圏をはるかに越える高さになります。
かつての小泉総理は「日本の消費税は欧米に 比べるとまだ低い」と発言しましたが、例えばイギリスでは食料品や家庭用品には課税されず、消費の9割に課税する日本と比べて国民生活への負担は全然違うんです。
年金財源確保のための消費税増税であれば、もう少し暮らしが良くなっていいはずではないでしょうか?
サブタイトル(2)個人課税強化
[N] 個人の生活レベルでは、様々な「控除」の縮小や廃止が進められています。
一昨年の政府税制調査会の答申通りに改正が進めば2011年度には配偶者控除の廃止や給与所得控除縮小で、2006年に比べると、年収500万円家庭でおよそ25万円の負担増、年収700万円だと34万円の負担増になります。
サブタイトル(3)増えない給料
[N] 企業減税を進める前に、個人が豊かにならないで景気回復はあり得るんでしょうか?
番組で何度もお伝えしているように、企業の利益が従業員に還元されない実態がさらに増えています。
国税庁の「民間給与の実態調査」によれば、平成9年に比べて平成17年には男性が39万円、女性が6万円、平均で30万円給料が下がっています。
でも、2001年と2004年の比較で「役員給与」、つまり「偉いさん」のお給料はなんと59%もアップ。株主に対する配当も71%アップ。
これを格差社会と呼ばずになんと言えばいいんでしょうか?
さらにさらに金利アップによる住宅ローン負担増、国民年金保険料アップに健康保険負担増と、庶民いじめはまだまだ続くのです。
みなさんは大増税時代を乗り切ることができますか?
スタジオ(4)(2分30秒)
(受けあって)
[宮根] ひどいですね。
[堀] そうですね。みなさん何で声を上げて怒らないのか不思議なくらい、いいようにされてるって感じがしますね。
[宮根] ちょっともういちどおさらいしておきたいんですが、すでに決まっているものでどのくらい負担が増えてるんですか?
VF(2)負担増の実態1枚目
[堀] そうですね。ちょっとこれは極端な表現かもしれませんが、小泉政権時代から今の安倍政権にかけて今日までにどれだけ負担増があったかをまとめました。
まずは2002年10月の雇用保険料の引き上げに始まって、ズラズラっと読むのも難しいくらいあります。1枚では終わりませんので次のページですが、定率減税や老年者控除、そしてたばこ税増税も含めて、しめて何と168,627円。最後の定率減税全廃の住民税部分だけはまだですがざっとこれだけ負担が増えています。
VF(3)負担増の実態2枚目
[宮根] こうやって並べると凄いですね。これを黙っている自分に腹が立ちますね。
[堀]  これからさらに負担が増えていくわけですからたまったもんじゃないですね。
VF(4)老年者控除廃止などでの負担増
それからもうひとつ見ていただきたいんですが、これは70歳代で妻と2人暮らしの方の例です。年金収入が年間277万円、この収入で2005年と2006年で比較してみます。所得税は改正の効果が先に現れますので2004年と2005年の比較になりますが、総額で124,100円負担が増えているんです。
[宮根] 年金収入277万円で、12万の負担増って尋常じゃないですね。
[堀] そうですね。これだけ弱者に負担を強いる税制が今現実にあるわけです。
最後に、とにかく参議院選挙を控えて我々国民に隠されていることがあること、つまり参議院選挙が終われば我々の負担が増える改正が決まる可能性があること。そして増税の話が出ると決まって「大増税時代を生き抜くためには」とか「大増税時代の対処法」などという本が出てきますが、とても個人の力ではクリアー出来るものでないことを踏まえて、皆で声を上げていくしかないと思います。
[宮根] みなさん、怒りましょう!もっと考えてもらいたいですね。
(ABCテレビ「おはよう朝日です : 今朝のクローズアップ」2007年01月31日ON AIR)
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