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経済ジャーナリスト 堀 浩司 の “経済コメント”

話題の金融商品 「FX〜外為証拠金取引〜」の実態

アバン(1分03秒)島田読み
[N] 先月18日、東京地検特捜部は東京・世田谷区の主婦を所得税
法違反の罪で在宅起訴しました。
この主婦はFXと呼ばれる金融取引で得た、なんと4億円という所得を隠していたというんです。
普通の主婦が4億円というとんでもない利益を得ることができるFXとは、一体どんなものなんでしょうか?
団塊の世代の一斉退職を迎えて、多額の金融資産を持つ人々が「貯蓄」から「投資」へとシフトしてきている現状もあって、FXはここ2年ほどで急拡大、推定で現在口座数60万口座、実質的な取扱高を示す証拠金残高は7000億円にものぼると言われています。
これは2000年に比べておよそ80倍!
これほどまでに人気が高くなったのは、少ない資金で大きな利益が得られるためですが、もちろんその分リスクは大きいと言えます。
今朝は大切なお金を無駄にしないために、話題の金融商品「FX」について詳しく解説します。
スタジオ(1)(50秒)VFタイトル
[宮根] 今、巷で話題になっているということなんですが、このFXという金融商品、徐々にブームになっているそうです。
ラクして儲かるなんてことはないとわかっていても、ちょっと夢を見てしまう、でもしっかりとその中身を理解していないと、大きなリスクを背負うことになります。
今朝はこのFXについて、しっかりと知識を身につけていただきたいと思います。
おなじみ阪南大学講師で経済ジャーナリスト、堀浩司先生です。
おはようございます。
[堀] おはようございます。よろしくお願いします。
[宮根] 主婦が4億って言うのはすごいですね。
[堀] そうですね。確かに少ない資金で大きく儲けることが出来るのがFXという商品の特徴なんですが、当然リスクもかなり高いということになります。
VTRにあった主婦の人は、数年前に親から遺産相続で数千万円のかなり大きな運用資金があった人で一般的なケースではありません。また別の男性ですが、2年間で大きく利益を出して申告をせず逮捕された人がいました。実は、その翌年にもっと大きな損が出てしまい税金どころではなかったと弁解している新聞記事がありました。儲かっている人もいますが、損をされている人も多いことに注意を払う必要があると思います。
[宮根] でもこのFXというのはけっこう流行ってきてるんですよね?
[堀] そうですね。やはり少額で取引が出来て大きな投資ができること、そして手数料も大手銀行の外貨預金に比べると10分の1程度と安いことが人気の秘密じゃないかと思います。
[宮根] さて、それではまずはこのFXというのがどういうものなのか、VTRにまとめてありますので、そちらからご覧いただきましょう。
VTR本編(1分48秒)FX外国為替証拠金取引
[N] 外国為替証拠金取引、一見難しそうな名前ですが仕組みはそれほど難しくありません。
FXとは「Foreign Exchange」、つまり外国の通貨との取引のことです。
みなさんも海外旅行などで、例えば1ドル110円で両替して持って行き、帰国してから1ドル115円になっていて、少しだけトクをした気分を味わった経験がある方もいらっしゃるでしょう。
異なる2つの通貨を交換するときの値段を「為替相場」と言い、常に変動しています。この変動を利用して利益を得るというのが、このFXという金融商品の基本的な原理です。
ところが、例えば外貨預金などの場合、米ドルで1万ドル預金をしようと思えば、1ドル110円なら110万円の現金が必要です。
これがFXでは、預けたお金の数倍から数十倍の金額の取引ができるのです。その預けるお金を「証拠金」と言い、いわば担保のようなものです。
例えば1万ドルを手に入れようとした時に、「証拠金取引」では、金融業者によりますが、証拠金10万円があれば1万ドルが買えてしまうのです。
このように少額の資本で大きな額の取引ができる仕組みを「レバレッジ効果」と言います。
この10万円を「証拠金」に、十倍強の110万円で1万ドルを購入、その後例えば1ドルが120円になれば10万円の儲けになるわけです。
ただ当然のことながら、例えばドルが値上がりする、つまり円安になれば儲かりますが、逆にドルが下がる、つまり円高になればソンをします。
単純な仕組みなだけに怖さもあるFXの詳しいポイントについては、スタジオで解説していただきましょう。
スタジオ(2)(4分30秒)
[宮根] さて、それではこのFXの特徴と注意点について解説していただきましょう。まずはもう一度仕組みの説明からですね。
VF(1)ここ2年の実際の為替の動き
[堀] はい。まず仕組みですが、為替というのは、こちらのグラフにあるように変動するものです。
これはここ2年ほどの実際の為替、米ドルの動きを示したものです。ごらんのように107円くらいから122円くらいまで、かなり変動していますね。
VF(2)FX1の仕組み
[堀] で、FXの仕組みなんですが、たとえば、外国のお金の代表選手、ドルをお金と考えずに商品と考えます。1ドルを1個と考えてみてください。1個110円で仕入れた物が120円に値上がりすれば、1個10円のもうけになるわけです。1ドルが110円から120円にドルという商品が高くなった。ドル高の時に儲かる、円はその逆ですから円安になれば儲かる訳です。
[宮根] これはよくわかりますよね。
VF(3)FXのメリット(1)少額資金で高額取引できる
[堀] そこでFXのメリットの部分ですが、やはり少額の資金で大きな取引ができる点です。
例えば仮に手元に10万円があったら、100万円の投資ができる、この場合10倍の取引ができることになりますが、この「証拠金」と投資額の比率、レバレッジと言って、これはFXを扱っている会社によって異なります。大きいと数十倍以上の取引ができるところもありますが、もちろんこの比率が高いほどリスキーになります。
つまりメリットとデメリットは裏腹なわけですね。
VF(4)FXのメリット2為替手数料が安い
[堀] 二つめのメリットは為替手数料が安いことです。外貨預金の場合は売買のたびに1円、往復で2円の手数料がかかりますが、FXは売り買いそれぞれ10銭程度です。
三番目は、日本の株式投資と違って24時間ですからいつでも取引が出来ます。
VF(5)スワップポイント
[堀] それとスワップポイントと言って、日本の金利が低く米国の金利が高い現在ですと、金利の高いドルを持つことになりますので調整金が支払われることになります。これも取扱う会社によって違うのですが、現在1万ドルあたり1日150円ぐらいになる会社もありますが、これも金利の変動により大きく変わります。
逆に支払う場合もあります。[宮根] なんか聞いてるとものすご儲かりそうなんですが、やっぱり気になるのはこの円安が続いていくかどうかっちゅうことですよね?
VF(6)為替の傾向
[堀] そうですね。為替の傾向ですが、2005年以降円安が続いていて、逆に言えばドルが上がっているわけですから今はFXが儲かる構造になっているんです。
これが今後も続くのかということなんですが、お金と言うのは金利の低いところから高いところへと流れていくもので、日本は今、少し上がってきたというものの、まだまだ欧米に比べると超低金利です。
アメリカは日本のお金が入らないと経済が回らないため、日本の金利が上がらないようにいろいろ画策している。
そして日本政府は、仮に金利が1%上がれば単純に考えれば約8兆円の金利負担が増えるわけですから、あげられない。金利の高い通貨が人気がありますから、長期で見ればそうやすやすと円高にならない。つまりFXのような為替商品は利益を出せる可能性がある、ということで人気があるわけです。
VF(7)為替は実需2割投機8割
[堀] しかしながら為替と言うものは、実需2割に投機8割と言われていて、不確定要素のほうが大きいと考えるべきなんですね。
ですから安易に円安だからといって多額の資金をつぎ込むのはリスクが高いと思います。
[宮根] 先生、よりリスクを少なくする方法ってあるんですか?
VF(8)リスクをより低く
[堀] そうですね。まずひとつのセオリーとして、外貨が高い時、つまり円安のときは短期で売買して利益をできるだけ確定させていく、そして外貨が安くなる、つまり円高になれば長期で保有し円安を待ちます。
この場合長期で保有することも考えれば、あまり多額なお金を投資するのはやはり危険かと思います。
それから含み損が証拠金の8割程度になれば、強制的に取引を終了させる「ストップロス」という制度もありますので、損切りのレベルを決めておくことが重要です。あとはやはり目標額と限度額をしっかり設定しておくことですね。レバレッジも十倍とかではなくて2〜3倍にとどめておく、こういったことも必要かと思います。
投資で失敗するのは勝っている時、儲かっている時に、ついつい欲を出して深追いすることです。それを充分に理解してやっていただきたいと思いますね。

(ABCテレビ「おはよう朝日です」2007年05月23日ON AIR)

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