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経済ジャーナリスト 堀 浩司 の “経済コメント”

金利と円安と私たちの生活

○ 参院選の余波は経済にも・・・
自民党の歴史的大敗に終わった参院選。
さらに安部総理の続投について、党内からも批判の声が上がるなど、政局は混迷を深めつつある。
政局の混乱は、参院選の翌日に株価が一時急落するなど、日本経済にも影を落とす可能性も・・・。
こうした中、注目されるのが「日銀が8月に利上げに踏み切るか」ということ。
日銀がどうして「利上げをしたい」と考えるのか、選挙の結果が政策に影響を与えるのか。
○ 8月にも日銀「利上げ」の報道も・・・
まだまだ日本の金利は外国と比べると「異常な」低金利となっている。
(低すぎる金利=日銀政策金利0.5% ⇔ 米国5.25%、欧州4.0%)
金利を決める日銀が低金利政策をとってきたのは、
金利を抑えることで、お金を借り易くし、企業の設備投資や個人の住宅購入など、
世の中でお金を使い易くすることで、日本の景気をよくしようと考えてきたため。
景気がある程度回復してきたとして、昨年7月にゼロ金利政策を解除し0.25%引き上げ、
さらに今年2月にやはり0.25%引き上げ現在、政策金利0.5%となっている。
日銀としては、景気コントロール手段の金利を引き上げておかないと力を発揮できないので、
早期に引き上げておきたいという思惑がある。
○ 金利と私たちの暮らし
この1年間、預貯金金利よりも住宅ローン金利のほうが、引き上げ幅が大きい
  3年物定期預金 平均 0.25%↑ ⇔ 3年固定住宅ローン 平均 0.70%↑
なぜ・・・
  預貯金金利引上げ  解約して預け換えが預金者全体に及ぶ
  ローン金利引上げ   新規利用者のみに影響
実際の負担額増
  ローンでマイホームの土地購入の現在と1年前(3000万円、返済期間30年)
      2006.03月  ローン3年固定金利2.4%  月返済額11万7千円
      現在  ローン3年固定金利3.4%  月返済額13万3千円
      負担増額    月返済額+1万6千円
さらに、大都市圏地価上昇率2.8%で土地価格+84万円
8.01国税庁発表全国宅地平均路線価8.6%上昇
○ 少しでも金利引上げの恩恵を受けたい、負担を少なくしたい
家計はすでに利上げに備えている!
(1) 定期預金 短い預入期間急増(日銀資料)  国内銀行5月末
      預入期間1ヵ月以上1年未満  45兆3千億円(前年同月比17.3%増) 
      預入期間1年以上2年未満  100兆8千億円(前年同月比 7.6%増)
      預入期間5年以上 6年未満  25兆8千億円(前年同月比 8.2%減)
(2) 住宅ローン 長期固定型にシフト(国土交通省・民間金融機関2006年度上半期)
      固定期間10年以上新規貸出額  40.1%(対前年比+13.6%)
      固定期間3年以下 新規貸出額  50.5%.(対前年比△12.2%)
この先、金利が上がるものとにらんで、お金を預けるときには「短期」、お金を借りるときには
「長期」の商品を選択する傾向に。
○ 日銀が金利を上げたいと考える、もう一つの理由
外国との金利差が大きいことで「円安」が進んでいること!
行き過ぎた円安 国際決済銀行の注意勧告
○ なぜ金利が低いと円安が進むのか?
(1) 円キャリー取引 外国人投資家  低金利の円を借り、金利の高い海外投資のため円売り
(2) 国内低金利に嫌気をさした日本個人投資家の高金利の海外投資増大
   そういえば、「FX」がらみで大もうけして、脱税で告発される例などもちらほら・・・
   関西でも西宮市の元職員の女性と両親H15〜17年の3年間 所得隠し7億2600万円
○ じゃあ、金利を上げて「円高」に誘導すればいいのか?
日本企業の好業績は円安に支えられている側面も・・・
輸出関連企業決算最高益(今期想定レート115\/$、150€)
   トヨタ自動車2007.03月期連結利益1兆6千億円のうち 円安で3千億円増益

金利を上げることで、円高が進むと、これらの企業の業績が悪化し、
株価を下げる要因にも・・・
○ 絡み合う「金利」「為替」「株価」
日本の金利が低い
安い日本の円を借りて、海外投資に円を使う(円キャリー取引)
   高い金利の外国預金をしようとする人
円を売って、ドルやユーロを買う
円安が進む
輸出関連企業の業績は上向く
   日本の株を外国人投資家は安く買える
株価は上がる
   などといった流れのように「金利」「為替」「株価」は複雑に関係し合っている
また、過度の円安によって、石油、原材料等の輸入品価格が高騰するなど
私たちの生活にデメリットも出てきている。
絡み合っている関係が逆に動くと株価下落等、景気押し下げにもなる
実際、きのう(8月1日)の株価は「このところの円高基調を嫌気して」大幅安
 4ヵ月半ぶりに1万7千円台を割り込み、前日比377円安の16,870円98銭の終値。
 円も3ヵ月半ぶりに、日米金利差縮小を意識して、117円台に。
○ で、日銀は8月に利上げを決めるのか?
ここに来て「アメリカの景気後退懸念=サブプライムローン問題」、
「参院選での自民党の歴史的大敗」等を受け、微妙な感じに。
○ 日銀の面子などでなく、
   我々の一般の人の生活がどうなるのかを一番に、 利上げを検討してほしい

(MBS「はやみみラジオ!」2007年08月02日ON AIR)

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