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経済ジャーナリスト 堀 浩司 の “経済コメント”

こんなに違う! 「会社の辞め方」の賢い選択

アバン(31秒)島田読み
[N] サラリーマンなら、いつかは会社を辞めるときがやってきます。それが早いか遅いかは人によりますが、会社を辞めるときに知っておいたほうがいいのが失業保険と退職金。
失業保険っていくら貰えるのか?退職金はどのくらい?それはひとつには「会社の辞め方」にかかっているんです。
今朝は辞め方によって変わる失業給付や退職金を、有利に貰うための賢い選択方法をお教えします。
スタジオ(1)(1分30秒)VFタイトル
[宮根] まあ私も経験者ですけど、会社を辞めるときっていうのはいろいろ考えるもんです。人間関係や今後のこと、でもやっぱり気になるのが「お金」がどうなるか、失業保険でもらえる金額や退職金が気になりますね。そこで今朝は「会社を辞めたとき」のお金について特集します。
スタジオにはおなじみ阪南大学講師で、経済ジャーナリストの堀浩司先生にお越しいただきました。おはようございます。
[堀] おはようございます。
[宮根] 先生これは失業保険と退職金っていうのは、「辞め方」で変わるんですか?
[堀] そうですね。まあよく知られているのは失業保険で給付を貰うときに「会社都合」でやめた場合はすぐに貰えるけど、「自己都合」で辞めた場合はしばらくたたないと貰えないことはご存知のとおりです。
でも実は自分では「自己都合」で辞めたと思っていても「会社都合」ということになり得る場合もあるんです。
[宮根] そうなんですか?
[堀] 法律で決まっている部分と、実は法律ではなく会社との約束で決まる部分があるんです。法律で守られていることと、会社との就業規則で約束していることを少しでも知っていると損をしないこと、あるいは逆に得をすることも出てくると思いますね。
[宮根] 先生、それ先に言うて下さいよ、僕もう辞めたあとですがな。でも失業保険はわかりますけど、退職金も辞め方で変わるんですか?
[堀] 会社によりますが変わるケースが多いようですね。詳しくはまずVTRから・・
[宮根] 先生、それ僕が言いますねん・・
VTR本編(1分30秒)
[N] 若い世代の方は、会社を辞めるときに気になるのは少ない退職金よりも失業保険がいくら、いつまで貰えるかが気になりますよね。
失業給付の期間は、例えば40歳で会社を辞めた場合、勤続年数が10年未満で自己都合なら90日間、勤続年数20年以上で会社都合なら270日間と大きく違いが出てきます。給付の開始時期も、自己都合なら4ヵ月後から、会社都合なら初めてハローワークに行った日から1ヵ月後と、これまた差が出ます。
退職金はどうでしょう?
少し古いデータですが、総務省が平成13年に行った民間企業退職金実態調査によれば、勤続20年で自己都合の場合は平均すると567万2千円、会社都合なら1467万8千円と、3倍近く違うんです。
この「自己都合」と「会社都合」はどう決まるんでしょうか?
多くの人は「会社都合」といえば解雇や倒産などのケースだけと思っていますが、実は例えば10年以上同じ職場に就いていたのに、十分な教育訓練もなく他の部署に配置転換になって退職せざるを得ないというケースなどは「会社都合」になる可能性があるんです。
これ以外で会社都合になるケース、そして辞め方でどのくらい金額差が出るのか、スタジオで詳しく解説します。
スタジオ(2)(5分30秒)
[宮根] ということなんですが、辞め方によって違うというのはわかるんですが、どんな場合が会社都合にできるのか?こちらですね。 [堀] はい。まずVTRにもあったように、10年以上同じ職場に居て、急に配置転換になった、仕事の内容に関する十分な教育訓練がなく配置換えを強要された場合にやむなく退職したという場合がまずあります。
他にも事業所が廃止になって、今まで近かった職場が急に遠くに通わないといけなくなった、それも往復4時間以上かかる、と言った場合、それから家族の病気など家庭的な事情を抱えているにもかかわらず転勤などで遠隔地に行くよう会社から言われた、上司や同僚から嫌がらせを受けて止む無く離職した、希望退職募集に応じて退職した、などが可能性があります。
[宮根] これ先生しかしどこに言うていけばいいんでしょうか? [堀] 基本的には会社に言っていくんですが、とりあってもらえない場合は労働基準監督署や各地にある厚生労働省の総合労働相談コーナーで相談に乗ってもらえます。 [宮根] なるほど、で会社都合になればどのくらい変わるかということなんですが、まず失業保険ですね。
[堀] はい。まずこれは自己都合退職の場合の失業給付期間なんですが、雇用保険の被保険者であった期間が10年未満ならたった90日しかないわけです。 [堀] これが会社都合ということになれば、離職時の年齢によってこのようになります。
最大で330日、約1年間もらえるわけですね。 [堀] 金額で見てみましょう。同じ条件でいきますと、例えば37歳で勤続15年だとすれば、自己都合で辞めた場合期間は120日間、会社都合の場合240日間と倍です。
平成19年8月1日現在で基本手当日額、つまり雇用保険で受給できる1日あたりの金額は37歳では平均7,070円ですので、自己都合なら848,400円、会社都合になれば1,696,800円となります。
[宮根] えらい差ですね。
[堀] そうですね。特に失業中は収入が無いわけですから、次の就職先を探すにあたってこの差は大きいと思います。
[宮根] なるほどね。さてボーナスや退職金を含めて、ちょっと気にしておくことで変わってくるポイントをまとめていただきました。 [堀] はい。まずは有給休暇の未消化分を退職前に一括してとるというのは皆さんよくやると思いますが、未消化分の有給休暇を会社に買い上げてもらうというのも、法律上は可能なんですが会社の対応次第というところはあります。
そして家を買うのなら退職前、これは退職後では住宅ローンが組めなくなることもあるということですね。
そして失業保険を多くもらうコツなんですが、実は失業給付額を計算する時には、退職前6ヶ月間の残業手当も含まれて計算されるので、退職前6ヶ月間から残業に励むと失業給付の額が多くなります。
[宮根] へえー、先生それも先に言うてくださいよ。
[堀] これからそうします。
それとこれはあまり皆さんご存知ないと思いますが、パートやアルバイトでも失業保険をもらえる可能性があります。 [堀] まず一般被保険者、これは通常のサラリーマンですが、1週間の所定労働時間が30時間以上で、離職前1年間に14日以上働いた完全な月が6か月以上あることというのが条件です。
そして短時間労働被保険者、これがパートやアルバイトにあたるわけですが、1週間の所定労働時間が20時間以上30時間未満で、会社における身分、収入には関係なく、離職前2年間に11日以上働いた完全な月が12か月以上あること、という要件を満たせば失業給付がもらえる可能性が出てきます。
[宮根] なるほどね。 [堀] あと退職金ですと、そもそも就業規定に退職金を支給するとちゃんと書かれているかどうか、貰えるなら在職何年からもらえるのか、どの月まで勤めれば在職年数が増えるのか、これは端数の月をどう扱うかということです。そしていつまで勤めれば支給率が増えるのか、ボーナスはいつまで勤めればもらえるのか、などをチェックしておくことです。
これらは会社ごとの就業規則によって違いますので、退職を考えたら会社の規定をよく調べて研究しておくのがいいでしょう。
[宮根] わかりました。調べてみますってもう遅いですがな。まあみなさん、決して退職を勧めているわけではありませんが、こんなご時勢ですので、もらえるものはきっちり貰うということで賢くいきましょう。

(ABCテレビ「おはよう朝日です」2007年08月07日ON AIR)

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