経済ジャーナリスト 堀 浩司 の “経済コメント”
私たちから見た、株価急落と円高は
7.09(月)終値18261.98円年初来高値 → | 8.17(金)終値15273.68(8.17比較16.4%下落) |
8.24(金)終値16248円97銭 |
2007.06 国際決済銀行(BIS)年次報告書「異常な円安指摘」
◎ どうして、株価急落と円高が起こったのか
(1)株価下落 米国発・サブプライムローンショック 焦げ付き多発不安
金融商品として小口証券化→どこまで損失が広がるか分からない不安
利用者約625万人残約1兆3千億ドル(約147兆円)全米住宅ローンの約1割 延滞率14%
→ 損失額、リスク分散からしても世界株安は行き過ぎでは 世界株高への不安が一挙に
(2)円高 ヘッジファンド 株式金融市場の混乱から高リスク商品の解約
金利の安い円を借りて投資をしていた 円借金を返す 円需要→円高
◎ これからの日本経済はどうなるのか〜急激な円高が問題
輸出産業 トヨタ自動車 1円の円高 350億円利益減少
日本銀行2007.06調査 国内企業2007年度想定採算レート1ドル=114円40銭
マスコミは、円高不安をあおりすぎでは 海外取引企業は為替変動をいつも考慮
松下電器「円安になりすぎると海外の量販店から値下げを要求される」
コスト増で悲鳴を上げていた輸入業者にとっては朗報
◎ 私たちの暮らしはどうなるのか
海外旅行が割安になる
輸入品が安くなる
新日本石油9月給油所へのガソリン卸価格7ヵ月ぶりに引下げ
◎ これからの私達の投資は
「貯蓄から投資への時代」をもう一度考えてみる機会
株価上昇、円安基調に慣れすぎていたのでは 株投資、投資信託、外国為替
8.14〜16日3日間のFX個人投資家損失総額約3兆6千億円(JPモルガン・チェース銀行試算)
リスクを初めて実感した人も
株式投資 7月初めと比較しても日経平均2000円安 安くなった株価 どう考える
外国投資、外国為替証拠金取引(FX) 原則 円高時購入→円安時売却 利益発生
安くなった株価、為替リスクが薄らいだ為替金融商品→投資がしやすくなったと考える人も
行き過ぎた円安が戻った 仕切り直しの機会でも
(SBC信越放送(長野)「モーニングワイド・ラジオJ」2007年08月27日ON AIR)