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経済ジャーナリスト 堀 浩司 の “経済コメント”

暮らしはどう変わる?「郵政民営化」生活への影響

アバン(51秒)島田読み
[N] 最近、みなさんのお宅にこんなお知らせが届いているはずです。
「10月1日、もうすぐ民営化」
[N] でも民営化って、私たちの生活に何か関係があるんでしょうか?

<小泉ON>
「郵政民営化実現だ」

[N] 小泉元総理があれほどこだわっていた「郵政民営化」がいよいよ来月1日からスタートします。
でも一体何がどう変わるんでしょうか?
郵便局の事業内容は大きく分けて3つ、「郵便」「貯金」「保険」ですが、それぞれで私たちの暮らしにどんな影響があるのか?
今朝のクローズアップは「郵政民営化で暮らしはどう変わる?」
スタジオ(1)(1分)VFタイトル
[宮根] あれだけ小泉さんがこだわっていた「郵政民営化」、実は来月1日から本格的に実現します。最近こんなパンフレットが各家庭に届いていると思うんですが、今朝はこれに書かれていないことも含めてわかりやすく郵政民営化の生活への影響についてお送りします。
[宮根] おなじみ阪南大学講師で経済ジャーナリストの[堀] 浩司先生です。おはようございます。
[堀] おはようございます。よろしくお願いします。
[宮根] 先生まず率直に言って我々「郵政民営化」と言われてもピンとこないんですけど、そない変わるんですか?
[堀] そんなに変化がないようにも思えるのですが、すでに簡易保険や郵便貯金をされている皆さんには、知っておかないといけないことがいろいろとありますし、色々な代金を郵便局で振込んでおられたりする方にも影響があります。
また、民営化の影響は世の中の経済の仕組みも大きく変えていきますので、注意が必要だと思います。
[宮根] なるほど、では徐々に紐解いていきたいと思いますが、まずは「郵政民営化」って一体どういうことなのか?基礎知識としてこちらのVTRをご覧ください。
VTR本編(2分32秒)
[N] 郵政民営化とは、一体何なんでしょうか?
2003年4月、それまでの郵政省の郵政事業庁から独立採算の現在の郵政公社になりました。
そして来月1日、この郵政公社は、民営化には郵政三事業を分離しなければその成果が現れないとして日本郵政株式会社を持ち株会社として、郵便事業株式会社、郵便局株式会社、株式会社ゆうちょ銀行、株式会社かんぽ生命という4つの株式会社、持ち株会社を含めて5つの事業体に分かれることになります。
今後はこれまでの「郵便」「貯金」「保険」の3事業をそれぞれが行うことになるんですが、なぜ民営化する必要があったんでしょうか?
郵政公社の保有資金の総額は現在およそ350兆円、これは日本の個人金融資産1400兆円の実に4分の1にあたります。
当時の小泉総理は、この膨大な資金を官から民へ移そうと考えたんです。
これまでは郵便局に預けられたお金はいったん国に貸し出され、そこから例えば日本道路公団や住宅金融公庫といった「特殊法人」に貸し出されていました。
結果、例えば道路公団は、どんどんお金を借りられるので全国に赤字路線の高速道路を作ったりしていました。
小泉元総理は、郵便局が民営化されればまず資金が国から特殊法人に流れる仕組みがなくなり、必要な資金はそれぞれで集めることになるので、サービス面も含めて経済が活性化すると考えたのです。
競争原理が働けば、例えば郵便局とコンビニが合体して日用品も郵便も扱えるお店が出来るなど、サービス合戦で利便性が高まるかもしれません。
もちろんデメリットを指摘する声もあります。
例えば地方の郵便局で、利用頻度が低く利益が出ない郵便局は潰れてしまい、不便になる可能性もあります。
そんな議論が様々飛び交いながら、泣いても笑っても来月から郵政民営化は動き出し、最終的に2017年までに株式会社ゆうちょ銀行と、株式会社かんぽ生命の株式を全て売却して完全民営化されるというのが現在の計画です。
では具体的にどう変わるのか、詳しく見ていきましょう。
スタジオ(2)(5分)
[宮根] ということなんですが、良いのか悪いのか、今のところなんとも言えませんね。
[堀] そうですね。まあ民営化で必ず変わる部分と変わる可能性がある部分と分けて考えたほうがいいと思います。 [宮根] そうですね、ではまずは必ず変わる部分で生活に影響がある部分をしっかり見ていきましょう。まずは「郵便」に関することです。 [堀] はい。まずはサービスの名前が変わります。
これまでも「ゆうパック」はありましたが、冊子小包が「ゆうメール」、定形小包が「エクスパック」、簡易小包が「ポスパケット」という名前になります。
それから「マネーレタックス」というレタックスと現金を同時に配達できるサービスがあったんですが、これが廃止になります。
私たちが知らない結構便利な取り扱いがあったんですね。 [堀] それとこれも大したことではないですが、切手やはがきのデザインが変わります。こんな感じですね。
[宮根] 先生、これほとんど影響ないですね・・ [堀] そうですね。では次に「貯金」に関してですが、これは基本的に民間の金融機関となるわけですからいくつか注意点があります。 [堀] まずは積立郵便貯金、住宅積立貯金、教育積立貯金が廃止されます。これについては9月中に加入すれば郵貯・簡保管理機構というところに引き継がれて満期まで預けることができます。
教育積立貯金は子供1人あたり最高で200万円まで預けることが出来て積立額と同額まで低金利の教育ローンが利用できるというメリットがありますので、お考えの方は急いだほうがいいですね。
それからこれは結構重要なポイントなんですが、郵便貯金には政府保証があったわけなんですが、これは原則廃止されます。
ただこれは民間のペイオフと同じ扱いになりますので、預金保険制度として元本1000万円とその利息は保護されます。
これまで郵便貯金は限度額が1000万円でしたので、そういう意味では影響ないのですが、今後、預入限度額が引き上げられた場合は考える必要があります。 [堀] それと最も生活に関係してくるのが手数料の問題です。 例えば普通為替についてはごらんのように換わりますし、定額小為替は現状1枚10円が100円に増えます。払い込みに関してもごらんのように若干変更があります。 [堀] 口座間送金については、ATMでなら2008年の9月末まではキャンペーン期間中ですので無料です。
それと通帳を切り替えるときなどには、ゆうちょ銀行での初回のみ本人確認が必要となります。
[宮根] このへんは民営化になるということで変わる部分としては大きいところですね。 [堀] そうですね。それと最後に保険ですが、これはまず「簡易生命保険法」というのが廃止になりますので、民営化以降は新規に契約はできなくなります。 [宮根] え?「かんぽ」がなくなるということですか?
[堀] 保険商品として形が変わるということですね。
既に契約している保険の保障内容を大きくすることもできなくなります。
かんぽ生命で新規契約した商品については、民間の保険会社と同じ扱いになるということですね。
政府保証についても今契約しているものについては契約終了まで保証は継続されますが、新規契約ではこの政府保証もなくなります。
[宮根] なんかあんまりええことないですね。 [堀] そうですね。あとさきほど話にありましたが、郵便局の数や深夜の取り扱い、それと集配局も減少するだろうと言われています。 [宮根] それから問題点としてさかんに言われているのが民業圧迫、つまり既存の金融機関、保険会社など民間企業にとっては強力なライバルが現れるわけですから、これはもう戦々恐々としていますね。
[堀] 例えば貯金だけで見ても、郵便貯金の残高は227.,3兆円、日本の3大メガバンクである三菱東京UFJ、三井住友、みずほの預金残高総額が225.9兆円ですから束になっても勝てないわけです。 [宮根] しかし、これだけ見ても我々にとってほとんど得になるようなことが少ないですね。
[堀] 日本郵政公社から株式会社になっても、すぐに大きく変わるというわけではありませんが、9月10日に総理大臣、総務大臣に承認された事業計画では、新規事業として、さまざまな事業が計画されています。
我々のために良い商品を民営化郵政も含めた各社がサービスに努めるのは、我々にとって良いことだと思います。
そして、興味深いのは、在日米国商工会議所や欧州ビジネス協会が「金融分野の新規事業開始時期が明記されていない」と具体的に要求を出していることです。
誰がこの郵政民営化で得をしようとしているのか、見極め、我々のための郵政民営化を監視していかなければならないと思います。

(ABCテレビ「おはよう朝日です」2007年09月20日ON AIR)

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