経済ジャーナリスト 堀 浩司 の “経済コメント”
「貯蓄から投資の時代」を考える
貯蓄を持つ世帯の金融資産1624万円 ←→ 預貯金を持たない世帯20.6%
・ 家計貯蓄率3.2%(現行基準過去最低97年度11.4%の1/3以下、75年度23.1%)
→ マイナスの貯蓄率つまり貯蓄を取り崩している家計が多いことが推測される
収入・所得格差が財産・資産格差に繋がっている
家計が「安全」を選択したのは、健全な家計行動・・・
ある全国紙
「『貯蓄から投資へ』と叫ばれるが、預貯金が12.9%増えたのに対し株式は微減」と不満顔
あるマネーセミナー
「働いてお金を稼ぐだけでなく、お金にも働いてもらいましょう」
「貯蓄はあなたのお金を眠らせています。生きたお金の運用を考えましょう」
『貯蓄から投資の時代』、本当にその通りなのか?? 誰がそう決めたのか??
国も『貯蓄から投資の時代』?? 政府系ファンド(SWFソブリン・ウェルス・ファンド) 構想
自民党検討チームのある幹事(参議院議員)の設立を急ぐ理由
「サブプライムローン問題で世界の金融市場が傷んでおり、
この時期に日本版政府系ファンドを始めれば、日本が海外資産を安く買って高く売る大きなチャンスになる」
内外の運用のプロを雇って海外株式、不動産なとで積極的に運用し、利益を財政再建や社会保障に充てる構想
→ 目前で起こっている世界のプロ中のプロが損失を出しているサブプライムローン問題の教訓は
自民党「資産効果で国民を豊かにする議員連盟」 → 反対する人を『抵抗勢力』と呼んで牽制
SWF クウェート、サウジアラビア、アラブ首長国連邦、ロシア、中国、シンガポール、韓国
G7(先進7か国 米、英、仏、独、伊、加、日)は実施していない
グリーンスパン前連邦準備制度理事会議長 公的年金積立金の株式投資さえも反対してきた
家計も国も「堅実」が最良の選択肢 「投資」の基本は「資金的にも、精神的にも余裕があること」
世の中、「楽して儲かるものなんてない」 マネーゲームに煽られる必要全くなし
(TBC東北放送(仙台)「Goodモーニング」2008年03月05日ON AIR)