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経済ジャーナリスト 堀 浩司 の “経済コメント”

外資系ファンドの圧力

夜討ち朝駆けリンリン情報 6月3日(火)7:16〜(約10分間)

出演:経済ジャーナリスト 堀浩司(ほり・ひろし)さん

[寺内] 先週、アデランスが開いた株主総会で、アデランスの現社長と取締役6人の再任が否決されました。この背景には、「物言う大株主」である、外資系ファンドが大きな影響を与えているようです。そこで今朝は、日本企業の経営に対して圧力を強めている外資系ファンドの現状について、経済ジャーナリストの堀浩司(ほり・ひろし)さんにお話をうかがいます。

[寺内] 先週、アデランス現職の経営陣の再任が否決されましたね。背景にはどのような動きがあったのでしょうか?
・ アデランスは、スティールパートナーズが株の29%を保有(2005.11筆頭株主)
今年2月、スティールパートナーは現経営陣を退陣させ、スティール出身取締役受入要求。
  経営陣 「現経営陣で新しい中期経営計画で企業価値を向上させる」
昨年株主総会では、買収防衛策の導入を巡って委任状争奪戦
今年役員改選案件にも関わらずスティールパートナー側に激しい総会対策の動きが見られなかったため、
  現経営陣は穏やかな株主総会になると楽観視
2008.02月期前期比5割減経常利益44億円
  株価3月末1846円(1年前2860円の6割程度の株価に)
・ 「一般株主も『再任ノー』」の新聞記事には・・・?
 議決権行使株主85% 43%以上で否決    外国人投資家49.9%

[寺内] 最近、企業経営に対し、外資系投資ファンドによる圧力が強まっているといわれています。以前と比べると、現状はどうなっているのでしょうか?
・ 上場企業外国人持株比率8%(1995) 26%(2006:1995年のおよそ3倍)
三菱UFJ33.7%、三井住友銀行39.4%、野村証券43.6%、武田製薬43.7%、塩野義製薬41.5%、
  KDDI31.4%、ソニー50.1%、任天堂41.1%、キャノン47.3%、日産自動車66.7%、JR東日本30.6%、
  三井不動産45.0%、セコム43.3%
 (共同通信2007.10.31)
⇒ 日産自動車は約7割、ソニー・キャノンは約5割、武田製薬や塩野義製薬、セコム、
   野村證券、三井住友銀行で約4割、
  JR東日本、三菱UFJ銀行、KDDIで約3割が外国人による持ち株に
・ 外資系投資ファンドの力が強まっている背景には、
 日本の株価が世界的に見て安いのに高い技術力を持つ日本企業が多い
 ⇒ オイルマネーも含め技術力の高い企業や将来性のある魅力的企業の株を買い進めている

[寺内] 日本企業への経営に対して、外資系投資ファンドからはどのような提案や要求があるのですか?
・ 大幅な配当額増額、余剰資産売却・経営体質を改善して企業価値を高めるなど、
  株価引き上げにつながる提案や要求を行なっている
スティールパートナーズ(米投資ファンド) :ブルドックソース、江崎グリコ、キッコーマン、日清食品、サッポロビール
■ ブルドックソース: 新株予約権(ブルドック買取)数億円、3月末までの全株売却十数億円利益
■ キッコーマン :3月末迄に全株売却20億円前後の利益

[寺内] 5月半ばに、日本政府は外資にJパワー株の買い増しをやめるように命じました。これに対して、日本は閉鎖的すぎるとの意見もありますが、堀さんはどのようにご覧になっていますか?
・ 国の生命線(国防、電気・ガスなど)を担う企業について外資企業買収を防ぐ法律は各国にあり、それは当然なのでは。
・ 米国:エクソン・フロリオ条項安全保障の観点から10%以上の持ち株比率には審査(全業種)
  2008.04対米外国投資委員会(CFIUS財務長官が議長)10%未満も含める審査基準公表
EU:2007秋、エネルギー分野(電力・ガスなど)のEU域外企業に対する参入規制を厳しくした
それに対して日本は・・・
⇒ 外国為替管理法 武器、航空機、原子力製造、電気、ガスは10%以上で審査
※ 上場企業株26%外国人投資家保有、東京ガス32.7%。既にJパワー40%を外国人投資家が保有

☆ 英国投資ファンド  ザ・チルドレンズ・インベストメント・ファンド(9.9%筆頭株主)
倍額以上配当、取締役2人受入要求、そして20%まで買い増ししたいとして政府に届け出
株主としてJパワーのことを大切に考えているとは思えない。
⇒ (読売新聞報道)2〜3年の投資期間で最大の投資利益を得ようしているのが実像では
⇒ 既に上場企業の多くでは外国人投資家が経営に影響を与えるほどの株式を取得している

[寺内] これから、外資系投資ファンドは日本の企業経営に対してどのような関わり方をしていくと思われますか?
外資日本企業株の類型
(1) 同業メーカーによる技術提携
(2) 外国企業による関連会社化への投資
(3) 外国ファンドによる投機
☆ サブプライム問題で行き場のない投機マネーが、企業価値の割には安価な日本株買いに

● 私たちが考えないといけない視点
・ 日本は、それほど外国からの投資が必要な国なのか。
・ 企業は株主だけのものなのか〜企業で働く人のものではないのかをよく考えてみるべき。
・ 経済マスコミの意図的な喧伝に流されて知ったかぶり議論は私たちを幸せにしない。
・法律論でなく、私たちの暮らしにとってどうなのかのもっと我儘な議論があってもよいはず。

[寺内] 今朝は、経済ジャーナリストの堀浩司(ほり・ひろし)さんにお話を伺いました。

(RCC中国放送(広島)「寺内優のおはようラジオ」2008年06月03日ON AIR)

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