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PODCAST ラジオ配信中:RCC中国放送「ミライレポート」必ずわかる 法人税のしくみ

経済ジャーナリスト 堀 浩司 の “経済コメント”

ふるさと納税はどうなる??

「ふるさと納税」、知っている?(日経新聞7.26ネット調査アンケート)
 知っている675人     知らない357人
 納税したい都道府県は? (1)北海道、(2)大阪府、(3)沖縄県、(4)岩手県、岐阜県、宮崎県

ふるさと納税制度(住民税で2008.05月より拡大適用)
◎ 「納税制度」の誤解   当初の概念説明で多くの誤解
  誤解・住民税の一部を地方自治体に納付する 全体としての地方税負担は不変
 具体的仕組み
  ふるさとなどの地方自治体に寄付をする
    寄付額全額ではなく一定部分が所得税、住民税から差引かれ本来納税額が安くなる
    あくまでも寄付   本来の税額 < (寄付額+低減後の税額)
 改正をした政府の軽い考え
  実質的適用困難だった住民税寄付金制度対象範囲拡大で地方への寄付を促進できれば
     住民税も5千円超の寄付が対象へ
  導入前 寄付金 住民税・10万円超対象 ← 所得税・5千円超対象
  17年分所得実績控除額 住民税6196人、約38億円所得税156,346人 約269億円

◎ 具体的手続き
 (1)ふるさとなどの地方自治体へ寄付
  寄付の方法を選択  ・都道府県、・市町村、・都道府県を通じて自治体間で分配
 (2)寄付領収書をそえて、翌年確定申告
  寄付年の所得税還付と寄付翌年の住民税減税

具体例
 夫婦子供二人  年収700万円(サラリーマン)
 1万円寄付 / 住民税△4500円+所得税△500円=減税額5000円 / 差引負担増5000円
 3万円寄付 / 住民税△22500円+所得税△2500円=減税額25000円 / 差引負担増5000円
 5万円寄付 / 住民税△33900円+所得税△4500円=減税額38400円 / 差引負担増11600円
 10万円寄付 / 住民税△38900円+所得税△9500円=減税額48400円 / 差引負担増51600円
 3万円を寄付した場合、所得税が2500円還付され、これから支払う住民税が22,500円減税
   寄付前  税金432,000円(所得税150,000+住民税282,000)
   寄付後  税金407,000円(所得税147,500+住民税259,500)+寄付金30,000=437,000円

「ふるさと納税」のメリットとデメリット
 メリット
  ・納税者が自分の意志で納税対象を選択できる 実際は寄付で政府広報と少し違うが・・・
  ・ふるさとに貢献したい、応援したいという思い実現
 デメリット
  ・住民税の基本的考え方、「受益者負担の原則」から外れる
  ・人気取りの歪んだ税制になる可能性も 結局、過疎地では税収が上がらないのでは
  ・税収が増える地方自治体ばかりではなく、税収が減る自治体もある
    受入寄付額は順次把握できるが、
    当該自治体の住民が他自治体へしている寄付額は申告時しか分からない

海外で政府広報のような同様の税制は
海外で、納付先地方自治体選択可又は他地方自治体振替制度
調査OECD加盟国中15カ国+BRICs(ブラジル、ロシア、インド、チャイナ)=19ヵ国同様制度なし

実際の寄付額は
都道府県別寄付額    大阪府企画室7月7日47都道府県問合せ調査
寄付額 (1)大阪府 約710万円  (2)徳島県 474万円
件数  (1)大阪府115件 (2)鹿児島県81件
8.06現在 大阪府204件約1130万円(大阪府平成20年度一般会計規模約2兆9247億円)

各自治体は寄付獲得のため、寄付者に特産品等の返礼用意  自治体のコスト
 寄付返礼に課税の恐れ(北九州市) 小倉税務署「社会通念を超えた高価返礼課税対象」
大塚実・大塚商会名誉会長    栃木県にふるさと納税として2億円寄付(6.06)
ペギー葉山さん高知県に寄付金(5.23)

「ふるさと納税」の今後自然消滅の運命?!
◎私たち納税者
・納税先が変わるだけで負担は変わらないという誤解を生む説明の判明
    結局負担額が増える制度
・確定申告等の手続が複雑⇒私たちの利用は増えない
◎地方自治体
・「ふるさと納税」の宣伝に力を入れれば、寄付が増える可能性もあるが税収減の可能性も
・宣伝、手続き事務経費、返礼等のコスト倒れの可能性
   ⇒ 「ふるさと納税」を積極的に取組む自治体の減少

思いつき、人気取り税制で要らない費用負担だけが残ることに腹立たしさを感じる

(MBS毎日放送「MBSニュースレーダー」2008年08月12日ON AIR)

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