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PODCAST ラジオ配信中:RCC中国放送「ミライレポート」必ずわかる 法人税のしくみ

経済ジャーナリスト 堀 浩司 の “経済コメント”

みんなで消費を盛り上げよう

10.30麻生首相 追加経済対策発表
◎中小企業向け緊急保証枠と政府系金融機関貸付枠21兆円追加
10.25新聞各紙「中小企業の資金繰りを応援します」
8.29政府決定緊急総合対策「原材料価格高騰対応等緊急保証」10.31から実施
無担保8千万円まで別枠融資  予算規模約6兆円
・売上減少業種 過去3か月平均前年比3%減、最近月5%減
・転嫁困難業種 主要原材料過去3か月平均前年比+20%、価格転嫁率60%以下
        主要商品  過去3か月平均前年比+10%、価格転嫁率50%以下
追加対策  財務悪化深刻な企業に融資可能か

◎ 住宅ローン減税
 ローン残高(6000万円限度)の1%を10年間控除  最高600万円
   今年から三位一体改革で所得税額が少なくなり、住民税額が増えた
   ローン減税はもともと所得税の制度なので、住民税でも控除を検討中
 99〜2001年実施ローン減税最大587.5万円(15年間)
 現行制度 本年限り 控除期間10年最大160万円
   控除額を年々引き下げ、本年廃止としていた住宅政策が住宅不況の一つの原因

◎ 生活支援定額給付
 2兆円規模 年度内実施
 一例案  12,000円×家族人数+10,000円×15歳以下の子供・65歳以上高齢者数
 住民基本台帳をもとに銀行口座振込検討
 バラマキ批判に対処するため一定の所得以下の人を対象とするよう検討開始
 サラリーマン給与年収800万円以下90%、1000万円以下95%
 所得制限を設けることにより、配分額を増やすことも検討

◎ 大胆な行政改革を行った後、3年後に消費税の引き上げ

追加経済対策に対する賛否は
エコノミス
経済の押し上げ効果0.3%程度にとどまる(ニッセイ基礎研究所)
痛み止めの効果は限られる。成長力を高める規制改革なども必要だが視点が抜けている。
                        (BNPパリバ証券エコノミスト)
◎ 中小企業向け緊急保証枠と政府系金融機関貸付枠21兆円追加
 資金繰りの助けにはなるが、景気の押し上げ効果はあまりない
◎ 住宅ローン減税
 住宅投資は減税に敏感に反応する(三菱総合研究所エコノミスト)
 将来の不安を解消しないと減税では住宅投資は起こらない
 雇用不安が広がる中、どれだけの人が持ち家をかえるのか疑問
◎ 生活支援定額給付
 実際に消費に回るのは3〜5割程度で実質国内総生産(GDP)押上効果は0.1〜0.2%程度
 財政が厳しい中での“ばらまき”で目的が不明確、選挙を意識した対応
 大半が貯蓄と飲み食いに回り、景気押し上げ効果はわずかだろう
産業界
 「雇用・中小企業対策、金融市場の安定化など非常に幅広く、景気の下支え効果が期待できる」
                        御手洗・日本経団連会長
 「住宅ローン減税、厳しい市場に政府が政策的な手当てを行うというメッセージを与えてくれる」
                        野村不動産ホールディング

今、これが中小零細企業の状況
「今月の売り上げは70万〜80万円で昨年の半分。
  来月半ば以降の仕事がない」
                        東京都大田区 溶接業(10.28毎日新聞)
「9月は売上高が半減、10月も4割減った。
 9月以降、同業者から7、8回続けて『仕事を分けて』と頼まれたが、仕事を回す余裕はない。
  もう経営者としての個人の努力の限界を超えている。」
                        大阪市平野区 金属加工業(11.01読売新聞)
「このあたりの町工場でまともに給料をとっている経営者はいない。
  50年仕事をやってきてこんなん、初めてや。」
                        大阪市鶴見区 シャーリング業
「お金持ちがおかしくしているのと違いますか。
  鋼材もこんなに上がるの、投機のためでしょ。それで我々が苦しむの我慢できません。」
                        堺市美原区  伸線業(ワイヤー、金網、ボルト、ナット)
「夏以降の2割から3割売上減少で資金繰り悪化はこれから。
  本当はこんな時こそ金融機関が助けてくれるのが役目やけど、期待でけへんし。
   バタバタいくところが出てくるのとちゃうか」
                        東大阪市   建築金物販売業
「景気が悪くなると一番の節約は外食。
  去年から悪かったのに、8月から3割ぐらい減ってます」
                        大阪市中央区 和食創作料理店

どうしても消費を盛り上げてほしい中小零細企業の悲鳴
明日の資金繰りに困っているのが、今の中小零細企業の現状
なんとしても、売上がほしい、仕事がほしい。できる経済対策は、なんでもやってほしい
実際の現場とエコノミストとでは、景気悪化に対する認識が違いすぎる
バラマキでないと消費は生まれない
今、やらなければもっと大きな景気の落ち込みとなり、さらにさらに大きな借金を残すことになる

ポール・サミュエルソン(マサチューセッツ工科大学教授)〜日本の大学でも教科書に多く採用
「この危機を終わらせるためには何が有効なのか。それは、大恐慌を克服した『赤字をいとわない財政支出』だろう。極端に言えば、経済学者が『ヘリコプターマネー』と呼んでいる、ばら撒くような大胆さで財政支出することだ。」 
1915年生まれ95歳の米国を代表する経済学者が米国の経済危機に対しての提言。
米国ほどの危機を今の日本経済は迎えていないかもしれないが、
  日本でも起こることが十分に考えられる日本中小零細企業の現状を注視しなければならない。

麻生首相が30日の追加経済対策発表の記者会見をはじめ何度も口にする、
「現在の経済は、100年に1度の暴風雨が荒れている」の重み。

経済政策に対案も示せず批判ばかしする経済コメンテーターは、発言のつど、国民の消費意欲を落としていることに気付くべし。
大手広告代理店を巻き込んで、どうしたら消費を盛り上げられるのかを考え、
「みんなで、消費を盛り上げよう」というぐらいの時に今、来ていると中小零細企業とともに仕事をしていて思う。

参考
思い出されるのが、1999年の地域振興券
15歳以下の子供のいる世帯、高齢者世帯(65以上の非課税、要介護者他)
1人2万円(千円券、20枚)   対象者全国3107万人
春から秋にかけての6か月間(実施時期は市町村によって異なる)
交付地域振興券  総額6214億200万円   換金額6189億6100万円
自治省印刷及びPR等事務費    411億5700万円
住所地でしか使えない不便さ(市町村単位)
使用費目 食費26%  住居費その他21%  教育費21%  被服費16%
家計経済研究所(経済企画庁の外郭団体)
 少しでも消費を増やした世帯        24.8%
 消費を増やさず、家計の足しにした世帯 75.2%

(ABC朝日放送(大阪)「おはようパーソナリティ道上洋三です」2008年11月04日ON AIR)

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