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PODCAST ラジオ配信中:RCC中国放送「ミライレポート」必ずわかる 法人税のしくみ

経済ジャーナリスト 堀 浩司 の “経済コメント”

消費税増税、なぜ今なのか? 嵐の中も歩みを止めないスケジュール

寺内) 世界的な経済状況の悪化により、雇用不安や社会保障の問題が深刻化しています。
   そんな中、消費税について、政府は、「景気がよくなれば」という条件付きとはいえ
   「2011年度からの引き上げ」という方針を今のところ貫いています。
   本来なら選挙前にはされないような、この増税の主張が
   なぜこれだけ声高に叫ばれるのか、なぜこの経済状況を無視して進められるのか、
   けさは、経済ジャーナリストの堀 浩司(ほり・ひろし)さんにお話をうかがいます。
   堀さんよろしくお願いします。

寺内) まずは、なぜ、ここまで政府が増税に対して意欲的なのか、ということなのですが?
2008.10.30 麻生首相追加経済対策発表  定額給付金とともに
    「経済状況を見た上で三年後に消費税の引き上げをお願いしたい」
⇒ 経済対策に逆効果なのに
  財政再建悲願の財務省の意向が大きい〜不況を肌で感じない霞ヶ関、官僚の論理
  消費税のメリット  (1)景気に左右されない  (2)1%で2兆7千億円の増収

寺内) しかし、選挙を控えた政治家にとっては、不利な話であるはず。
   物が売れない、仕事がない、人によっては住む場所さえ見つからないという、今の状況で
   そんな政府は国民に指示されないのでは?
   国民    日経新聞世論調査(1.26) 消費税増税方針 反対67%
   自民党内 増税よりも経済成長重視「上げ潮路線」の中川秀直元幹事長らの猛反発
   オバマ新大統領
     過去最大約74兆円景気刺激策2月前半までに議会可決、速やかに実施
     減税で中流世帯を支援し、企業の設備投資を刺激する」
   大きな権限を持つ米大統領に対してコロコロ変わる首相では霞が関官僚は動かない
   長期的な視野に立てばきちんと議論しなければならないことではあるが・・・
   官僚の論理 良い意味  コロコロ入れ替わる政権に迎合せず長期的視野を持っている?
         悪い意味  世の中の痛みをまったく感じずに進められてしまう
   >   今は、政治家が官僚を抑えきれない状態?
   国家公務員制度改革   結局は(閣議決定された政令では)
    退職した公務員が出身省庁のあっせんで天下り先から次の天下り先に移る「渡り」も、
                           不可欠と認めるときは承認の対象

寺内)麻生政権は、ある意味、長期的な視野に立って
「やるべきことはやる」という姿勢だ、という評価も可能なんですか?
であれば、一定の評価はできるのですが、
「定額給付金」をめぐる迷走から支持率低下となりこれ以上政策のブレを 指摘されたくないメンツしか見えない
皮肉な言い方をすれば、
不景気でそれどころではない我々国民が議論をする余裕すらない時に、
             消費税増税に政策的な保険を掛けておこうとの思惑さえ感じる
最も私たちに身近で、お子さんからお年寄りまで負担している消費税なのですが
             実は、私たちが消費税をあまり感じなくなっているのです。
例えば、寺内さん、今、お昼ご飯に800円の定食食べて
             38円(?) の消費税、払っている感覚ってあります。
150円払って広電に乗って、運賃が143円で消費税を7円払っているって感覚ありますか?

寺内) (…こたえ…)
以前はデパートでもプライスカードには商品自体の値段、例えば1万円と書いてあり、
    レジで5%の500円を払っていました。物を買うたびに消費税を実感していたのです。
しかし、いつの間にか私たちの目の前から消費税が見えなくなったのです。
これは、2004年4月から「総額表示」と言って、
    消費税を含んだ金額でプライスカードに表示することが義務付けられたからなのです。

寺内) 堀さんは税理士でもありますが、この総額表示については
   当時、専門家の間で激しい議論なんかがあったんですか?
まったくありませんでした。
毎年12月の与党税制改正大綱が出るまで、
通常は税制改正についてリークされたニュースが流され大体の方向が分かるのですが、
このときは、まったくリークもなく、与党税制改正大綱が発表されて初めて専門家も知ったのです。
消費税の税率を上げるには、消費税を感じさせてはいけない(税を徴収する側)のです。
消費税率の高いヨーロッパは「総額表示」です。

また、消費税論議では経済界が消費税率は
     たとえば10%に引き上げなければならないなどと発言します。
これって、本当はおかしいことなのです。
だって企業は消費税を1円も負担していません。
私たちが支払った消費税を預かって税務署に納めているだけなのです。
消費税を負担しているのは私たち国民、一人ひとりなのです。
でも、残念ながら一体、年間いくら消費税を負担しているか、
私自身も含めてほとんどすべての方は知りません。ちょっと怖い税金なのです。

寺内) この増税についてのスケジュール、今後はどういう風に進められていくのでしょうか?
   政権選択とは違って、一般人が意思表明する方法って、難しいですよね…。
政府は23日に税制改正関連法案を閣議決定し、
その付則で「消費税を含む税制の抜本改革を行うため、2011年度までに必要な法制上の措置を講ずる」とうたうとともに、増税の実施日について別の法律で定めると明記しました。
自民党内の混乱から、これからは国会の場での論戦となります。

しかし、与党、野党の政争の具、選挙のために利用されたくありません。
確かに税はややこしいのですが、ややこしいから目をそらすのではなく、
税の専門家もわかりやすく解説します、
私たち国民一人ひとりが税をきちんと監視し、意見を持つことが、
私たち自身のための税制を作るもとになるように思います。

寺内) ありがとうございました。けさは「不況の中も変わらない費税増税方針」について、
   経済ジャーナリストの堀 浩司(ほり・ひろし)さんにお話を伺いました。

(RCC中国放送(広島) 「寺内優のおはようラジオ」2009年01月27日ON AIR)

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