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経済ジャーナリスト 堀 浩司 の “経済コメント”

政権交代〜 民主党政権で家庭経済はどうなる?

アバン(58秒)島田読み
[N] 劇的な政権交代で民主党を中心とする連立内閣がスタートして2ヵ月あまりが経ちました。
「国民の生活が第一」というフレーズで、マニフェストに様々な生活支援策を盛り込んだ民主党、しかし本当に私たちの暮らしは良くなるんでしょうか?
子ども手当、国公立高校実質無料化、高速道路無料化などの支援策と同時に、タバコ税の増税や扶養控除、配偶者控除の撤廃なども検討されています。
今朝のクローズアップは政権交代で与党となった民主党の経済政策のうち、家庭の経済に関わるものについて解説します。
スタジオ(1)(1分30秒)VFタイトル
[宮根] さあ今日は民主党政権になって家庭経済が今後どうなっていくか?
子ども手当てや高速道路無料化、逆にタバコ税は上がると喧々諤々ですが、本当に国民の生活は良くなるのか、現在進行中のものについて検証していきたいと思います。
久々登場、阪南大学講師で経済ジャーナリスト、堀浩司先生です。先生よろしくお願いいたします。
[堀] おはようございます。よろしくお願いいたします。
[宮根] 先生まず民主党政権になって経済はどうなるんでしょうか?
[堀] まあまだ滑り出したところなんですが、まずもって小泉さんの自民党政権と、現在の鳩山民主党政権との政策の違いを見てみましょう。 [堀] 旧自民党の小泉・竹中路線では、経済を建直す政策として強い会社や人を応援して、より強くなれば、弱者を引上げてくれるという「トリクルダウン政策」というものがとられていました。
しかし、結果は強者がより強くなっただけで、貧しい者はより貧しくなり、「格差社会」を生んでしまいました。
新民主党政権では「国民の生活が第一」と謳っています。弱者に元気になってもらって、具体的には家計収入を増やすことで消費を刺激して経済を明るくしようという政策です。これが本当にそうなっていくかどうかを我々国民はしっかり見ていく必要があります。
[宮根] なるほど。大企業よりも個人が潤わんことには景気も良くならないということですね。
では具体的な経済政策を見ていく前に内容を簡単にまとめたVTRから。
VTR本編(1分59秒)
[N] 民主党マニフェストの目玉とも言える「子ども手当」。
今年度中に決まれば、来年6月ごろから中学卒業までの子ども1人に対し、初年度は月13,000円、平成23年度からは毎月26,000円が支給されます。
これは確かに現在の児童手当と比べると、大きい額になっていますが、「中学校卒業まで」という期間について、実際子どもの教育費の不安は中学卒業後にやってくると堀先生は指摘します。
他にも子どもに関する政策として、出産一時金の38万円が先月から42万円に引き上げられましたが、これを継続。
そして2009年4月に小泉政権の「骨太の方針」によって全廃された「ひとり親生活保護世帯母子加算」、これは該当するおよそ10万世帯が厳しい生活を余儀なくされましたが、民主党政権では今年12月をめどに復活させる方針です。
一方で、もちろん負担が増える部分もあります。
例えばタバコ税の増税。一箱300円のタバコの場合、一本15円でそのうち税金は8.7円。これを一気にプラス10円以上課税して、倍の600円にしようという案が出ています。
これは単に税収不足を補うという目的ではなく、鳩山総理はあくまで国民の健康という視点で考えるべきとの考えを示しています。
そして所得税でも、扶養控除や配偶者控除が廃止の方向です。これはつまり専業主婦や、まだ学生で働いていない子どもがいる家庭にとっては負担増になります。
これらはほんの一部ですが、民主党政権になって予算に対する考え方がどう変わったのか、そして暮らしは良くなるのか、スタジオで詳しく見ていきます。
スタジオ(2)(5分30秒)
VF(2)子ども手当て(2枚チェンジ)
[宮根] さて個別に見ていきましょう。まず「子ども手当」、これはマニフェストにも目玉として大きく謳ってましたよね。
[堀] そうですね。まずひとつめのポイントは支給期間だと思います。中学校卒業前までといいますが、VTRにあったように本当に子どもにお金がかかるのは高校からだと思うんですね。確かにこれまでの児童手当に比べると額も大きいですしありがたいことはありがたいんですが、例えば中学校までのお子さんが4人いる家族では、年間で124万8千円もらえます。
それに対してウチは子ども4人ですが全員大学生以上なので1円ももらえません。
[宮根] これはえらい違いですね。 [堀] 文部科学省が出した子どもの年間教育費小学校から中学校と公立に通った場合、平均すると年間36万円、でも高校、大学では公立の場合でも年間63万円、私立なら127万円かかります。しかも、高校から大学に行く頃には年間およそ30万円あった子ども手当てが無くなって教育費は倍から4倍になるわけです。
[宮根] 一番金がかかる時期ですからね。これもうちょっと延長できないんですかね? [堀] 僕もそれを主張したいですね。仮に1ヵ月あたりの支給額を減らしてでも、期間を伸ばしたほうがいいと思います。
それから現在長妻さんは所得制限をせず、すべての世帯に支給する方針を貫こうとしていますが、私は所得制限は設けるべきだと思います。
[宮根] なるほど、それからひとり親生活保護世帯の母子加算、これは小泉さんの時代に廃止されてたんですね。 [堀] そうです。あまり一般には知られていませんがこういったところでも弱者が置き去りにされてたんですね。日本のひとり親家庭の貧困率はOECD加盟30カ国中最下位です。この母子加算を復活させようという方針です。
[宮根] しかしこれだけ手厚くなってくると予算のほうが心配ですよね? また、たばこ税の増税の話もありますが? [堀] タバコ税はこれまでも「困ったときのタバコ税」として過去このように3回財源にされてきました。
[宮根] へえ、旧国鉄の債務返済に僕も一役買ってたんや。
[堀] しかし今回は税収目的でなく純粋に健康目的だと思いますね。こんなべらぼうに増税したらかえって皆さん買わなくなって税収が減るはずです。
[宮根] では民主党の考えている政策は財源的に無理なんじゃないですか。 [堀] そうですね税収が不足して国債の発行が50兆円を超えるのではと、報道されています。
しかしこちら22日の朝日新聞の朝刊です。
事業仕分けの4日目、官僚OBが天下っている公益法人、独立行政法人の実態が明らかになりました。
「役員22人で職員は1人」、これは農水省所管の「日本フードスペシャリスト協会」。名前が似通い事業も同じ、農水省所管の「すこやか食生活協会」と厚生労働省所管の「日本食生活協会」。これら天下り194法人に8700億円が国から支出されていたんです。かなり無駄な支出もあるのではないでしょうか。
[宮根] 高校就学支援事業4500億円のほぼ倍ですよね? [堀] はい。そしてこちらが桁違いな問題があるのです。
私達が国の財政で知っているのは、一般会計。2009年の当初予算では88兆円。しかし、本当の国の支出は206兆円なんです。この差は各省庁が管理している財務省も監視の目が届かない特別会計の支出169兆円なんです。でも、これ数字合わないでしょ。なんと88兆円の一般会計からも51兆円が特別会計にながれているんです。目が届かないから私たちの年金が無駄に使われたのです。
[宮根]  亀井大臣は思い切ってこれに切り込んでいくべきだと。これまでは役人の小遣いになっていたと言っていましたね。
こうやってみると、これまでの旧態然とした体制が崩れていく気がしてきましたね。
そんななか、統計上は少しだけ景気が上向いてきたと報道されていますが・・。
[堀] 実はまだまだ私たちに実感はないのですが、今年7月から9月までのGDP年率換算で4.8%という大幅な伸びなんです。
また、今年9月の新車販売総数が14ヵ月ぶりにプラスになっているんです。
これは、旧自民党政権でのエコポイント制度やエコカー減税、エコカー補助の効果が出ているんです。

[堀] 民主党政権でも景気が息切れしないよう2010年度も継続方針をとっています。
菅国家戦略担当大臣は先週の発言の中でソーラーパネルなどを導入した住宅に対して住宅版エコポイントの導入を検討しているとの発表もありました。
[宮根] やっぱり景気回復は目に見える家庭経済が潤わないと実感として出てきませんからね。
[堀] その通りですね。まだまだ国のムダを暴けば私たちに回ってくるお金があるはずです。我々がトクをして経済が明るくなる、そんな2010年になって欲しいですね。
[宮根] 先生まだ1ヵ月あります・・・

(ABCテレビ「おはよう朝日です」2009年11月26日ON AIR)

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