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経済ジャーナリスト 堀 浩司 の “経済コメント”

回復の糸口を探る! 2010年景気大予想

アバン(32秒)島田読み
[N] いよいよ2010年の幕開け。
2008年9月のリーマンショック以来、金融界だけでなく実体経済まで激しい落ち込みを見せた日本経済。
そして去年は急激な円相場の高騰もあって輸出産業をはじめほとんどの業界で不況風が吹き荒れました。
そして今年、果たして景気は回復するんでしょうか?
今朝のクローズアップは2010年の景気の行方をズバリ予想します。
スタジオ(1)(1分30秒)VFタイトル
[宮根] 2010年明けまして、やはり気になるのが景気の行方なんですが、毎年恒例になりました「景気大予想」、今年はいったいどうなるのか、阪南大学講師で経済ジャーナリストの[堀] 浩司先生です。
おはようございます。
[堀] 明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。
[宮根] まあ厳しい状況が続いていますが、いきなり核心ですが先生2010年今年はどうなりますかね?
[堀] はい。いくつか好材料をあげることはできると思います。 [堀] 東京証券取引所一部上場企業1283社の通期予想では、2010年今年の3月の決算で、合算すると前年△2兆2000億円の赤字から6兆3800億円へと大幅な増益が予想されています。また、今年の国内新車総販売台数が6年ぶりに前年比プラスの4.1%増が予測されています。関西経済も昨年末の日銀大阪支店発表の12月の地域金融経済概況で「緩やかに持ち直している」と前月から上方修正しています。
[宮根] それはやはり政府の経済政策の効果が出てきているということですかね?
[堀] そうですね。かつての自民党政権時代の「私達が得をする目に見える経済政策」の効果がなんとか支えているという状況です。
ただ、私達の実感に程遠いというのが大きな問題です。民主党政権も景気対策を最優先に取り組んでもらわないと困るのですが、苦境のなかで「不況こそチャンス」と考えて動き業績を伸ばしている企業に注目したいですね。
[宮根] それではここで去年、この厳しい中で大きく業績を伸ばした企業、そして新しい取り組みに挑戦した企業をVTRで見てみましょう。
VTR R‐1 (3分16秒)
[N] 景気低迷ムードが世の中を駆け巡った2009年、その中でも外食産業は大きく影響を受けました。
内食(ないしょく)、つまり外で食べるのではなく、家で作って食べる、支出の大きい食費を節約するのは自然な流れだったのかもしれません。
そんな中、飲食分野で大きく業績を伸ばした企業があります。それが「大阪王将」。 前年度対比で売り上げは130%、利益は160%という不況知らずの強さの秘密はどこにあるんでしょうか?
<大阪王将 文野社長インタビュー>
[文野]
・外食産業が食以外の店内装飾などの付加価値に走った時代も原点でやってきた
・「食の本音」である「美味い」「安い」「早い」「清潔」 「元気がいい」の5つにコンセプトを絞った結果
[N] 大阪王将の強さの秘密は「お持ち帰り」にもあります。外食と内食のあいだの「中食」(なかしょく)、つまり冷凍食品や惣菜を買って帰って食べる需要は、年々大きくなっているんです。
その流れを受けて、冷凍食品部門を強化、結果前年比の利益は200%以上という驚異的な数字を叩き出しました。
<大阪王将 文野社長インタビュー>
[文野]
・お客さんの変化の時期
・お客さんに一番近づけた企業が有利
・景気は悪いが伸びるチャンスはある
[N] もうひとつ、流通業界でこれまでの殻を打ち破った取り組みを見せた企業もありました。
そごう跡地に新しくオープンした大丸心斎橋店北館の地下に突如現れた「うふふガ〜ル ズ」、これまでの百貨店にはなかった若者向けのお店と、リーズナブルな価格帯で若い客層を取り込もうという試みです。
<大丸広報 西山様インタビュー>
[西山]
・これまでの百貨店のルールではヤングマーケット ブランドの導入は難しい
・玄関が地下鉄に直結
・単価が安いのでお客さんの数を取り込まないと
・現在は計画通りに推移
<来店客インタビュー>
・来やすくなった
・一箇所で買い物が済んでしまうので親子で便利
<大丸広報 西山様インタビュー>
[西山]
・今までの商売を少し改善したくらいでは変わらない
・大胆な改革へ
スタジオ(2)(2分)
[宮根] やっぱり不況の時期にはひとつ「基本に立ち返る」というのと、不況だからこそ「大胆な挑戦」という2つのキーワードですね。
[堀] そうですね。経済の建て直しには政府の経済政策や雇用対策も重要ですが、やはり「元気な企業」の活力は不可欠です。そして産業界のなかでけん引役となるような企業が出てくれば、それが景気を引っ張っていく、そんな構図が2010年にはいくつか出てくるのではないかと。 [堀] そしてそのひとつのキーワードが私は「観光」ではないかと考えます。
鳩山首相は年末30日の臨時閣議で市場開拓の遅れた観光を新成長戦略の柱とする方針を示しました。また日本の観光を21世紀のリーディング産業とするため昨年12月には前原国土交通大臣を本部長とする観光立国推進本部を設置しています。 [堀] 2007年の日本政府観光局の調べでは、海外から日本を訪れる旅行客1回当たりの旅行で使うお金は24万2100円。
特に最近では中国などのアジアからの観光客が多く、お目当ては電化製品などの正真正銘の「メイド・イン・ジャパン」製品。
百貨店の日本ブランド化粧品では、すでに売上げの約10%が中国人観光客という売り場もあるようです。
そこで、海外からの観光客が景気回復の起爆剤として大きく注目されています。
[宮根] なるほどね。観光産業だけではなく来てもらえれば日本の家電や衣類、化粧品などはブランド力もあるし、かなり広範囲での経済効果が期待できるということですね。 [堀] そうなんです。ちょっとこちらの数字をご覧ください。これは2008年度の国際観光客の到着数なんですが、フランス、アメリカ、スペインなどが名前を連ねていますが、日本は28位なんです。これを見るとまだまだ日本は伸びしろがあるということなんですね。
[宮根] なるほどね。もっと外国人の方に日本に来てもらって外貨を落としてもらおうと。
[堀] そうですね。そのためにはやはり観光資源をPRするだけではなく、サービスや売り方についても付加価値や独自性を持って展開する必要があるとは思います。
[宮根] そこで次のVTRなんですが、なかなか興味深い取り組みをしているリゾート運営の企業があります。VTRご覧ください。
VTR R‐2 (1分59秒)
[N] 日本を代表する観光地、京都・嵐山。渡月橋の桟橋から船で大堰川(おおいがわ)を遡ること10分、目の前に「星のや京都」が現れます。去年12月にオープンしたばかり、客室数25室のこの旅館のテーマは「水辺の私邸」。別荘の居心地の良さと非日常感を体験してもらう旅館を目指しています。
実はこの「星のや」を経営する会社は、今観光業界で注目されている星野佳路(よしはる)社長率いる「星野リゾート」、北海道のアルファリゾートトマムの再生を手がけた会社なんです。
「星のや」は、日曜休日に偏った日本のレジャー産業に対し、欧米の平日を含めた滞在型で、様々な楽しみ方を旅館側から提案していく新しいリゾートの形態をとっています。
例えば夕食はダイニングで、お決まりのコース料理ではなく自由度の高いアラカルトで構成。ライブラリーラウンジでは読書や音楽を楽しむことができます。
現在は日本の40代以上の高所得者層がターゲットですが、今後は海外から宿泊客も視野に入れています。
<開発担当 中尾さんインタビュー>
[中尾]
・アジア圏の海外旅行客のトレンドを作っているのは欧米の旅行客
・京都への旅行客第二位は台湾だが比率はまだまだ
・京都の文化が“クール”であるという認識
 ⇒ アジアからの旅行客を牽引する要素に
スタジオ(3)(1分)
[宮根] この旅館は去年12月オープンでかなり話題になったんですが、結構予約も詰まっているようですね。
[堀] そうなんです。この「星のや」の経営者である星野さんのねらいは、東南アジアにたくさんあるリゾートだと思いますね。そこへ我々日本人がわざわざ出かけていく。日本に素晴らしいリゾートが出来れば、わざわざ出かけていく日本人ばかりか、成長著しいアジアの富裕層も日本のリゾートに来てもらえる。観光を大きな産業にしたいと考えておられるように思います。 [堀] 最後に今年の景気の糸口としてまとめました。
やはり不況だからといって守りに入らない、不況だから家で食事をしようとする流れに対して「中食」「持ち帰り」という提案を続ける大阪王将、そして逆境だからこそできる大丸心斎橋のような思い切ったリニューアル、そして「星のや」のようなアジアマーケットを見据えた観光の見直し、このあたりがうまく展開できれば今年の景気は決して悲観的ではないと思いますね。
[宮根] なかなかみなさん財布のヒモは緩まない状況ですが、回ってこそ経済は活性化するので、あまり暗くならずに頑張っていきたいですね。

(ABCテレビ「おはよう朝日です」2010年01月05日ON AIR)

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