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経済ジャーナリスト 堀 浩司 の “経済コメント”

老後に備えて… 今さらですが「年金のいろは」

アバン(50秒)島田読み
[矢野] ただいま…
[おち] ちょっとアンタ、何時やと思てんのよ!この不況のさなかに遅くまで飲み歩いて!
[矢野] 飲まんとやっとれんで!給料は上がらへんしボーナスは減らされるし… 年金も不安やから老後も心配やし…
[おち] だいたい年金なんてホンマにちゃんと貰えんの? なんや知らんけど消えたとか消されたとか言うてるけど、いっそ保険料払わんと貯金しといたほうがええんちゃうの?
[矢野] それやがな問題は…
[N] 年金!それは私たちの老後を支える大きな保障。
[N] しかし少子高齢化が進む中、年金に対する不安は募るばかりです。
本当に貰えるのか? いくら貰えるのか? 払い損にならないのか? その金額で充分なのか? そんな疑問を一気に解決します。
今朝のクローズアップは“今さら聞けない年金のいろは”分かりやすく解説します!
スタジオ(1)(50秒)VFタイトル
[宮根] まあこの年金に関する話題は色々と問題も多いんですが、今朝は年金制度そのものをもう一度しっかり理解して、今の経済状況を踏まえた上で老後に備えてどうしていけばいいのかを改めて考えていきたいと思います。
阪南大学講師で経済ジャーナリストの堀浩司先生にお越しいただいています。先生よろしくお願いいたします。
[堀] こちらこそお願いします。
[宮根] まずは一番気になるのは「ちゃんと貰えるのか」ってことだと思いますが?
[堀] そうですね。まずは今の年金自体の仕組みがあまりにも複雑でわかりにくい、そして自分が貰える年金額を試算しにくいということが不安をより高めている要因のひとつだと思います。最初に年金の仕組みを正しく理解して概算額を計算し、それで足りない部分をどう補うかを考えるのが基本だと思います。
[宮根] さあその受給できる金額なんですが、あとでシミュレーションをしながら先生に解説をお願いするとして、まずは大まかな仕組みと、皆さんが日頃から疑問に思っているであろうことをVTRにまとめてあります。ご覧ください。
VTR本編 (2分30秒)
[N] まず最初に、サラリーマンや公務員の場合と、自営業者などの場合で年金の額は大きく変わります。
[おち] アンタもう芸人生活どのくらいになる?
[矢野] そやなあ、ざっと15年かな?
[おち] 稼ぎが少ないうえに、国民年金の毎月の保険料の支払いはキツいわあ… それも二人分やからなあ…
[矢野] そやなあ…その上テレビでよう最近消えたとか消されたとか言うてて、なんかホンマに年金貰えるんか不安になるよなあ…
[おち] それやったらいっそ保険料払うのやめて貯金しといたほうがええんちゃう?
[矢野] 大丈夫やて、オレもそのうちあの宮根誠司さんみたいに全国区になって、テレビだけやのうてCMから映画からイベントからひっぱりだこになる予定やから!
[おち] (しばらく顔見て)やっぱり貯金しとこ…
[N] 一般的に自営業の人は国民年金だけ、満額でも貰える金額は現時点では月6万6千円ほどです。一方支払額はひとりあたり月額14,660円、二人だと29,320円、毎月の支払いとしては決して少なくありません。
ギモン1 いっそ保険料を払わず公的年金をやめてしまったほうがトクなんでしょうか?
[おち] まあ年金もらえるとしてやな、自営業やったら国民年金が基本で、会社員やったら厚生年金が上乗せやんか、ウチは一体いくらくらい貰える感じなん?
[矢野] そやなあ、最初はサラリーマンやってて、2年で会社辞めてフリーターになって派遣社員を1年やってまた小さな会社に就職してそこも辞めて弁護士になろう思て専門学校行って司法試験受けて落ちてほんでオマエと結婚してツキが落ちて今芸人やってるからあ…
[おち] 波乱万丈やな!年金の計算ややこしわ!
[N] ずっとサラリーマン、あるいはずっと自営業なら年金額は比較的計算しやすいんですが、そんな人ばかりではありません。
ギモン2 年金はどんなケースでどのくらい貰えるんでしょうか?
[矢野] ばあさんや、年金暮らしは厳しいのう…
[おち] こんなことなら年金にもっと上積みできるように何か考えときゃよかったなあ…
[矢野] 後で聞いたら付加年金とか国民年金基金とかいろいろあったらしいで…
[おち] じいさんがもっとしっかりしてくれてたら…
[矢野] しゃあない、ほなちょっくら稼ぎに番組のロケに行ってくるわ…
[おち] アンタまだおは朝やってたんかいな!
[N] サラリーマンならともかく、自営業の人は特に老後資金として年金を補う手立てを考えておいたほうが良さそうです。でも一体どんな方法があって、どのくらい上積みできるんでしょうか?
老後の生活に向けて今からしっかり考えておきましょうね。
スタジオ(2)(5分30秒)
[宮根] さて、まずは基礎の基礎から教えてもらいましょう。
[堀] まず日本の年金制度は「3階建て」になっています。基本は2階建てなんですが、厚生年金基金などは2階部分に上乗せになるので3階という解釈です。 [堀] サラリーマンは「厚生年金」で自営業は「国民年金」だと思っている人はまだ多いようですが、実際は図のようになっていて、基礎年金である国民年金が1階部分にあって、サラリーマンや公務員はその上に厚生年金、共済年金が乗っかっている状態なんですね。
で、1階部分には加入者の種別があって、自営業、フリーター、あるいは20歳を過ぎた学生さんなどは第1号被保険者、会社員や公務員は第2号被保険者、そしてその第2号被保険者に扶養される配偶者、つまりサラリーマンの奥さんなどは第3号被保険者に分類され、保険料を納めなくてもよいことになっています。
[堀] そして貰える年金の額なんですが、国民年金で貰える額は比較的分かりやすくて、20歳から60歳までの40年間欠かさず保険料を納め続けた場合、年間で79万2100円、これは現時点での話で、数年前は80万円以上でした。2007年度末の平均年金月額は53,602円、これだけでは生活はかなり厳しいですね。
そして多くの人があてはまる厚生年金ですが、国民年金が収入に関係なく“定額制”なのに対して厚生年金は“報酬比例”つまり給料の高い人はそれに応じて多く貰えます。ちなみに厚生年金の2007年度末の平均年金月額は161,059円、これなら少しなんとかなりそうです。 [堀] で、まず最初のギモン、「公的年金をやめたほうがトクなの?」ということなんですが、これは平均余命までの年金受取額と支払った保険料との比率です。いくら払っていくら返ってくるかということですね。
これは1985年生まれ、つまり現在25歳の人で会社勤めの場合の厚生年金額での概算試算です。支払う保険料は荒っぽい計算で3300万円、受け取る年金額は7600万円とおよそ2.3倍になります。
[宮根] すごいですね。倍以上ですか。
[堀] はい。実はこれは生まれた年によって変わります。1935年生まれの方、現在75歳ですが、厚生年金で見れば払う保険料が670万円、受け取る年金額が5500万円と、なんと8.3倍になるんです。
[宮根] こんな倍率どんな金融商品でもあり得ませんね。
[堀] そうですね。見ていただいて分かるように、確かに先細りはしていってますが、国家の制度ですので、公的年金制度が破綻するときは日本が破綻するときといっていいと思います。やはり公的年金をベースに老後の生活設計を組み立てていくのが基本だと思いますね。 [宮根] なるほど。で、次のギモン、いったいどんなケースでいくら貰えるのか?
[堀] はい。例えばVTRにあった矢野さんが会社勤めや契約社員、自営と波乱万丈でしたが、例えば1974年11月生まれの男性が、まずずっとサラリーマンを続けていた場合、給料が上がっていくことも想定して考えると65歳から貰える年金額は年間でおよそ183万円、月当たり15万3000円になります。ところが仮に32歳で脱サラして自営業を始めた場合、その先もずっと自営でいくと仮定すると、年金額は年間99万円、月当たり8万3000円になります。 [堀] 女性の場合も見てみましょう。多いパターンとして就職してOL、結婚して一旦専業主婦になったけど子どもが手が離れてまたパートに出るというケースです。
20歳になってから8ヵ月だけ短大生の期間があって就職、26歳で結婚して専業主婦、33歳でパートに出始めたとすると、65歳から貰える年金額は年間でおよそ114万円、月当たり9万5000円になります。
[宮根] しかしこうやって見ると、我々独立してフリーでやっているわけですが、年金としては苦しいですね。
[堀] そうですね。やはり自営の期間が長ければ長いほど、年金の額は少なくなります。とはいっても会社員はかなり高額の保険料を払っていますので、会社負担分が大きいからよけいにサラリーマンが有利に思えるんでしょうね。 [宮根] そして最後のギモン、年金の足りない分はどう補う?とうことなんですが…
[堀] はい。まずは「付加年金」という制度があります。これは毎月の保険料に400円を加えて納めれば、200円×払った月数分が貰えるというもので、単純計算で2年以上納めれば元がとれる仕組みです。
仮に20歳から60歳まで40年間滞りなく納めれば支払総額19万2000円に対して144万円返ってきます。もう40歳だよ!そんなの知らなかった!という人も今からでも大丈夫、20年間納めた場合でも、支払い総額9万6000円に対して72万円が返ってきます。
[宮根] これも知らないと損する情報ですね。
[堀] そうですね。月400円ですから、特に自営の方は是非かけておいたほうがいいと思います。 [堀] それからあと「国民年金基金」、名前はお聞きになった方も多いと思いますが、カンタンに言えば公的年金の2階部分とお考えください。
これにはいろんなタイプがあるんですが、「確定年金型」というタイプでご紹介すると、まず毎月の年金に3万円プラスするプランであれば、20歳で加入しておけば月々7,000円弱で65歳から80歳までの15年間、毎月3万円が受け取れます。40歳で加入すれば条件は悪くなりますが、17,000円ほどを毎月支払えば同じ条件になります。
こういったものを家庭の経済状況を踏まえてうまく組み合わせていけば、少しは老後にゆとりが出てくると思います。
[宮根] なるほどね。ちょっとでも早いほうがいいということですが、こういった公的年金の仕組みをフルに活用して、なおかつさらにという人は私的年金を考えればいいわけですね。
[堀] そういうことですね。
[宮根] 今からでも皆さん検討してみてください。

(ABCテレビ「おはよう朝日です」2010年02月08日ON AIR)

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