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経済ジャーナリスト 堀 浩司 の “経済コメント”

よくわかる経済「子ども手当」は是か非か?

アバン(54秒)浦川読み
[N] 今月8日と9日に行われた最新のANN世論調査によれば、鳩山内閣の支持率は危険水域をはるかに超える20.5%。
去年、政権交代直後の支持率は72.4%、そしてその時掲げたマニフェストの柱は「子ども手当」でした。
「単なるバラマキに過ぎない」と揶揄された子ども手当法案は、今年3月に可決され、今年度は半額の月額13,000円が6月頃から支給される予定です。
しかしこの子ども手当、本当に子育ての助けになるんでしょうか?そして国の財政と考え合わせて、有効な経済政策といえるんでしょうか?
今朝のクローズアップはよくわかる経済「子ども手当」の是非について考えます。
スタジオ(1)(9分)VFタイトル
[浦川] さて以前、おは朝でも政治を語るんだということをやりましたが今日は経済です。
経済といっても何も為替や株のことではなくて、今回は民主党経済政策の目玉だった「子ども手当」について、いいのか悪いのか、やり方としてどうなんだろうというところで、スタジオのみなさんの意見、そして先生の解説を交えてわかりやすくお伝えしていきたいと思います。
番組ではおなじみ阪南大学講師で経済ジャーナリストの堀浩司先生です。先生おはようございます。
[堀] おはようございます。よろしくお願いいたします。
[浦川] まずスタジオの中で子供さんがおられる湯舟さん正木さんにお伺いしますが、子ども手当ひとりあたり月13,000円、貰ったらどうしますか?
[湯舟](答え)
[正木](答え)
[浦川] なるほどね。 [浦川] (少し受けあって) さあその子ども手当にかかるお金の額なんですが、こちらをご覧ください。今年度は半額ですが、全額支給だとおよそ5兆5千億円かかるんですね。
[堀] そうですね。今年の一般会計予算でも国の発行が44兆円も予定されています。 [堀] そしてこの44兆円というのはどのくらいの規模かというと、先日メディアを賑わせたギリシャのユーロ危機、あれはギリシャの公的債務つまり借金が膨らんで世界経済に打撃を与えたわけですが、その公的債務の総額が3000億ユーロ、日本円に換算すると36兆円なのです。つまり日本はギリシャの公的債務の総額をたった1年間で作ってしまうのです。
ただ国の経済構造も違いますし、純粋な比較にならない部分もありますが、逼迫した経済情勢の中で予算を確保するわけですね。
[浦川] それはちょっと考えますね。どうですか石田さん?
[石田] (借金まみれの日本経済のなかで子ども手当に多額のお金を遣うことに関してご意見をお願いします)
[浦川] それだけの借金の中でお金を遣う割には、月13,000円という(満額になれば26,000円ですけども)微妙な金額ですよね。
よく「バラマキ」なんて言われますけど、子育てされている主婦の方へのインタビューなんか聞いていると、他に予算の使い方があるんじゃないかなんて言ってる人も多いですね。
[堀] そうですね。そこがまず最初の問題点です。財政難の現状から見ても、全額現金支給でいいのか、ということですね。 [堀] 最近のマネー雑誌では、盛んに「子ども手当ては大学時代の学費として使うまで、手を付けずに貯めたいもの」と解説していますが、生活の実感からすればその通りですね。使われない手当てであれば、子育ての環境整備に使うという方法もあるわけです。これは去年の保育所の待機児童の数ですが、2年連続増え続けていまして、およそ2万5千人います。半数は東京都内に集中していますが、大阪でもかなりいるはずです。
こういったことを解決するためにお金を遣うとか、あるいは病児保育などはほんの一部の保育園で実施されているだけなので、こういった実態を改善するなど使い道はたくさんあるんですね。
[浦川] やっぱり親が子どもを生んで育てるのに心配いらない国になっていないんですね。
[堀] そうなんです。子ども手当ては私たちが安心して子どもを産み育てられる環境を整えようというのがその目的なのですが、成功しているのがフランスです。こちらをご覧ください。 [堀] 日本の子ども手当にあたる家族手当も第2子から支給され、子どもが増えれば金額も増えるようになっています。そして注目すべきは育児手当で、第2子以降の場合、毎月約6万6千円ほどの育児手当を受取りながら3年間子育てに専念するか、職場に復帰してベビーシッター補助を受けるかを選択することが出来ます。
女性は、仕事のことを心配しないで出産でき、子どもを育てながらも、働くことが出来るのです。この結果1人の女性が一生涯で産む子どもの数も、1990年代には1.6人だったのが2008年には2.02人に増えています。
[浦川] これはいいですね。石田さんいかがですか?
[石田] (子ども手当というくらいだから、きちんと子育てしやすい環境を作るための予算であってほしいなど、ご意見をお願いします) [浦川] さて2つ目の問題点「所得制限」ですが、僕なんかから見ればみんなにいきわたるように所得制限を設けないほうが良いような気もしますが?
[堀] 今回の支給にあたって色々議論されましたが、結局所得制限は設けないということになりました。これはどういうことを招くかというと、これまでは「児童手当」というのがあったんです。これも同じように子どもひとりあたりいくらというように毎月支給されていたんですが、これには所得制限、つまりお金持ちは貰えなかったんですね。ところが今回所得制限を撤廃したとなれば、例えばこれまで年収300万円のサラリーマン家庭で、子どもが一人いて3歳未満であれば児童手当を月額10,000円、子ども手当になれば13,000円ですので3,000円増えるだけです。
ところが年収1,000万円のご家庭は所得制限で児童手当を受けておられませんでした。このようなご家庭では満額の子ども手当てを貰えるわけです。本当に必要なご家庭に子ども手当てが届いているとは思えません。
[浦川] なるほど、これは知りませんでした。これはやはり経済政策や子育て支援策に慣れていない民主党だからということなんでしょうかね石田さん?
[石田] (お金持ちに得な仕組みについて、「現場が見えていない、議論が足りない、マニフェスト作りの段階でどこまで検討されたのか疑問」といったご意見をいただければと思います) [浦川] さあ最後、恒久的な財源確保ができるかどうか、これはつまりずっと続けられるかどうかですね?
[堀] はい。財源としては国費と、これまでの児童手当分を充当する、これには地方や事業主の負担も含まれていて、当初は全額国費で賄うとマニフェストにはあったわけで、これで地方自治体は大反対しています。来年度、平成23年度はマニフェストでは全額の26,000円が支給されることに今のところなっていますが、扶養控除の負担などに加えてさらに何らかの財源を当てないと苦しい状況になっています。
家庭経済に関わる政策ですから、「今年はあったけど来年はなし」では困るわけです。そのためにもしっかりとした予算組みと先を見通す力がないと本当に「一時的なバラマキ」で終わってしまいます。
消費税増税議論も持ち上がっていますが、今後どう財源を確保していくのか国民はしっかり見ていく必要があると思います。
[浦川] なるほど。なんか財源の話が出るたびにあっちのお金をこっちに持ってきてみたいなことばかりのような気がしますが、もっときっちり説明して欲しいですよね石田さん?
[石田] (財源や予算についてのご意見もしくは最終的に子ども手当法案そのものへのご意見でも結構です。お願いします。)
[浦川] (まとめ)

(ABCテレビ「おはよう朝日です」2010年05月19日ON AIR)

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