経済ジャーナリスト 堀 浩司 の “経済コメント”
大阪ダブル選挙を終えて
ダブル選挙40年ぶり
投票率市長選62.92.%(+17.31前回43.6%) 知事選52.88%(前回48.95%)
公示 知事選11.10 市長選11.13 → 投開票11.27
当確投票終了直後午後8時 当選者
大阪市長 橋本750,813票 (平松522,641票)
大阪府知事 松井2,006,195票 (倉田1,201,034票)
大阪毎日放送 You Tubeで午後8時20分前から平松候補記者会見中継、
8時25分橋下事務所中継 8時35分 橋下新市長、松井新知事登場 3時間以上の記者会見
大阪市有権者213万人
予想投票率40%ならば当確ライン43万票
平松陣営基礎票 民主25万票、自民20万票、共産11万票 計56万票
それぞれの実績
◎ 削って切って、それでも赤字 橋下府政
教育関連費 私学助成大幅削減 小学校50%、中学35%、高校10%
文化関連費 大阪府立青少年会館廃止、センチュリー交響楽団補助金廃止(07年度4億円)
医療関連費 国民健康保険 府からの繰入額縮減 07年度19億円→11年度11億円
府庁舎移転頓挫 大阪南港咲洲(さきしま)WTC(ワールドトレードセンター)85億円 耐震性不安
府債残高 07年度末5.83兆円 → 10年度末6.07兆円 2151億円増(臨時財政対策債)
◎ 目立たないが着実だった 平松市政
大阪市債務 55,022億 → 50,688億 △4000億
大阪市営地下鉄 日本公営地下鉄で初めて累積赤字を無くし、黒字化
ひったくり発生数政令市ワースト1を昨年返上
放置自転車台数が07年5万台 → 11年2万5000台
街頭犯罪総数07年4万4205件 → 10年2万8877件
ダブル選公約比較
大阪都構想 府と政令市の大阪市、堺市を合体 二重行政の解消、880万人大都市で世界と勝負
経営感覚を前面に出した「稼ぐ大阪都」を目指す
→ 平松候補 府と市の連携で二重行政を解決
教育、職員基本条例 目標実現の責務を果たさない教育委員の罷免、3年連続定員割れ府立高校統廃合
「ダメ教員には去ってもらう」(橋下候補演説)
→ 平松候補 「ええとこのばそ」「効率性ばかりが追及され、子どもの姿が見えない」「現場がギスギスする」
一般市民の反応
テレビ的人気 橋下徹氏が大阪・梅田で行った、知事辞任後初の街頭演説で1000人を超える聴衆
平松候補 そんなに変わらない 橋下候補 なにか変えてくれそう
平松邦夫(63) 橋下徹(42)
平松陣営の戦略ミス 橋下候補の選挙戦術に巻き込まれた
既成政党が組んで橋下個人候補を潰している印象
週刊誌の橋下候補へのネガティブ記事が逆に同情票を生んだ
この選挙結果で、大阪の経済はどうなっていく?
大阪都構想、大阪カジノ構想、大阪国際経済特区
ひょっとするとこの人ならという前向きな気持ちが、景気を上向かせてくれるかも・・・
(RCC中国放送「本名正憲のおはようラジオ」2011年09月30日ON AIR)